今、日本人の労働時間はアメリカやイギリス
より少なくなったという。
全体のワークライフバランスは改善方向に突
き進んだと言えよう。
しかし豊かさの実感が社会全体に不足してい
ることは否めない。
この理由のひとつは、アメリカ直輸入の格差
社会が日本に定着しつつあることであろう。
かつて、日本は世界的にも中産階級の多い平
等社会といわれた時期を持つ稀有な国であっ
た。
しかし、ここ10-20年ですっかりアメリ
カナイズされた格差社会に変貌した。
こういう形で一旦社会に定着したものは、よ
ほどの変革の機運がない限り変えようがない。
したがって、ここ当分は格差社会は続き、そ
の再生産は維持され続けるであろう。
ただ、救いは一般市民による弱者救済の動き
が色々な形で展開されているように社会の良
心が根絶していないことではなかろうか。
私はこの良心の維持を信じるものの一人であ
り続けたい。