経済が発達して物質が豊かになり、日々の暮
らしが豊かになる。
こうした社会を我々にもたらしてくれた先人
に感謝する。
便利なことは必要だが過剰な便利さは求めて
はいけない。
一定のところで満足する習慣をもつことも必
要だ。
例えば、大昔にアメリカに流通業の視察研修
に参加したことがあり、その時に発見したこ
とについて記してみる。
ある、卸売大手の流通センターを見に行った
時のことだが、トラックに荷積みする時にパ
レット(板をすのこ状に組んだもの)に多く
の形の異なる段ボールを積み上げたものが崩
れないように長いサイズのラップでぐるぐる
巻きにしていた。
荷崩れしないように組み上げるよりは多少荷
崩れする状況でもラップのぐるぐる巻きで補
うような感じだった。
物の大量消費のアメリカらしいやり方だと強
く思ったものだ。
その後、日本にも入り込んだ方式だが、かの
国のぐるぐる巻き度は日本の数倍であるに違
いない。
上記の例にあるような、この物を大事に思わ
ない風習は、今では社会に忌諱されつつあり、
SDGやエコやミニマリストの出現はアンチ
大量消費の旗印のひとつとなっていると思わ
れる。