キャリアカウンセラーの具体的、客観的な評
価は一般的に不足しており、個々のキャリア
カウンセラーが行なっている支援には大きな
格差が存在する、と言われている。
その質的な格差の大きな要因がスーパービジ
ョン制度の不足ではないかとも言われている。
また、キャリアカウンセラーに必要な様々な
スキルや知識を具備するためには、資格取得
後の自律的な自己啓発による自身のキャリア
の質的向上とキャリアカウンセラーとしての
成長に努めることが重要とも言われている。
そして、日本におけるキャリアカウンセラー
の養成はアメリカの大学院におけるものと比
してあまりにも短期間で促成栽培的なもので
しかない。
また、そのスキルアップは個々人の努力にゆ
だねられ個々の格差は放置されているのが現
状である。
一方、キャリアカウンセラーの養成機関がま
ともなスーパバイズやスキルアップ講座を行
えない現在、小組織のキャリアカウンセリン
グに関連する者たち(我々もその一部)が自
立して代行する必要があろう。
残念ながら、養成機関が上記のような状況か
ら改善の傾向が見られない今、我々はキャリ
アカウンセラーのスキルアップのための研修
や広報を通じての普及・啓蒙に努めなければ
ならない。
更に、こういう意志を持つ団体への関心と協
力の機運が高まることを望むばかりだ。