カウンセリングという仕事は対話による問題
解決の仕事である。
そうであるからには、学習したり受講するこ
とは重要だが、平行して実践力も養わなけれ
ばならない。
では、その実践力をどう鍛えるか。
そこで、我々の法人で過去に実施した「初級
者研修」での例を紹介してみたい。
前に書いたカウンセラーとクライアントに分
かれて練習するのだが。
その時にクライアントの内容を予め設定して
相談するのである。
そうすることで抽象的になりがちだったり、
自分の事を話すので内容を隠しがちという欠
点を補えると考えるからだ。
その中の1例は前回記した。
この時の留意点は、クライアント役がこのク
ライアントの内容を読み込むのに充分な時間
を取ることだ。
そうでないと話の途中で人物像が変わったり
、発言内容が変わったりして混乱する。
それとクライアント役は自分の思いを一貫し
て変えないことも重要だ。
例えば、転職の相談に在職者が来たとして、
会社を辞めたいのか、本音は残りたいのか、
はっきりしないのかは終始変えてはいけない。
何故なら「主訴」は変わらないからだ。