ただ単に本人からのヒアリングによる希望職
種を早計に判断し市場にあるありふれた情報
の提供が仕事のすべて、と錯覚しているカウ
ンセラーも多いのが現状だ。
本来、キャリア・カウンセリングとは経験と
マインドと幅広い知識、手法がバランス良く
深まることで可能な専門性のある仕事である
べきなのだ。
その仕事の基本中の基本が「傾聴」の能力で
あり「システマティックアプローチ」をもっ
てカウンセリングの展開のすべとすることは
広く知られていることだ。
従って、どんな場面においても、こうした基
本を忘れずに、いつも初心を大切にしながら
仕事をしなければならない。
カウンセリングの大本にある、来談者中心療
法の人間観の特徴は、人間の心の奥底に潜在
する「成長への可能性」、もしくは「実現傾
向」を仮定し、それに対して全幅の信頼を置
いている点である。
であれば、相談者の「成長への可能性」、も
しくは「実現傾向」を引き出すことに腐心し
、ヒアリング⇒「傾聴」、ありふれた情報の
提供が仕事のすべて⇒「成長への可能性」、
「実現傾向」を引き出すことが仕事、のよう
に改善しなければならないであろう。