今年は既定の経済政策が継続され、マスの拡大
は維持されたものの、水面下では格差の拡大や
低所得層での貧困の拡大などが進んだことは否
定しようがないであろう。
また、直近の貧困率は若干改善されているもの
の生活意識は「苦しい・やや苦しい」が過半数。
経済の中身はむしろ疎なのではないだろうか。
経済の現在の表面的な好調と裏腹に、今後予想
されている超金融緩和の終了後の反動的な不況
や経済の停滞は充分に覚悟しておかなければな
らないであろう。
最近、「相談会」をやっていて思うことの一つ
は若年者の相談窓口に対して、中高年向けの窓
口が不足しているのではないか、ということだ。
その理由は、ここ数回の傾向として、30-4
0才代の相談者の増加していることである。
こうしたことは、表面的な好調の状況下で相談
を必要とする人々が増えていることを示すので
はないか、社会の中核の年代の人々の悩みは尽
きないのではないか、という思いを大きくさせ
る。
いま、相談業務の中心は、改善された学生の就
職率に象徴的な若者層の就職相談の必要性の減
少により、若年から中高年に移りつつあるので
はなかろうか。
多分、キャリア・カウンセリングの中心は就職
支援からキャリア開発に変わったのであろう。