ちょっといい話 8 | キャリア・カウンセラー札幌のブログ

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キャリア・カウンセラー札幌の活動内容やキャリア・カウンセラーとしての雑感を記載しています。

わかものの就職相談を担当し始めたころの話です。

相談に来始めて、かなり時間経過して就職した、わかも

のが居ました。

このような例は沢山あるので珍しくはないのですが、そ

の人は女性でかなり変わった経歴の持ち主でした。

というのも職歴は高校卒業以来、販売の仕事で小売業に

就職し、その後自分の趣味を生かしながら仕事がしたく

なり2年後に退職し、5年間ホテルのアルバイトで収入

を得てきたというものでした。

一方、その人の生きがいともいえる趣味の美術関係の団

体での出品活動を継続しており、こちらは団体のリーダ

ー的な存在で国内だけでなく海外でも展示イベントをし

ているというものでした。

相談を初めて暫くしてから、この人の本音は趣味の世界

に割く充分な時間が欲しく、現在の不定期で不規則なア

ルバイトを辞め時間が規則的な事務職などの仕事で転職

したいというものだと分りました。

そこで過去に余り活発な就活の経験がない彼女に書類の

作り方から面接の仕方まで基本的なことをかなり時間を

かけて教えました。

そして事務職で数社応募しましたが、経験の乏しい事務

職での面接をなかなか得られずに数ケ月たってしまいま

した。

ある時、自宅近くの卸売業の求人を見つけた彼女は応募

したいと相談に来ました。

ある卸売業の中小企業の求人で賃金も水準以上で通勤時

間も短く営業事務と在庫管理の複合したような職種で理

想に近いものであったので応募し、面接となり、ほどな

く内定となりました。

しかし、彼女は詳しい理由は忘れましたが内定をけって

しまいました。

そして何度か応募、面接をし結果的に未内定でまた数ケ

月が過ぎたころに、求人情報の閲覧中に印刷業の事務、

校正の仕事を見つけ紹介したところ、応募、面接しすぐ

に内定しました。

多分、彼女の中には文化的な仕事への憧れや指向があ

り、そのことが満たせない会社や仕事には本格的には

就けないということが相当な時間経過して分かったの

です。