キャリア・ディベロップメント・プログラムには、自
己申告制度や社内公募制度、ジョブ・ローテーション、
カフェテリアプランなどが挙げられる。
大企業であればこれらが併用されてスキルアップやワ
ークライフバランスの向上に繋げられそうだ。
キャリアカウンセリングの活用でのキャリア開発も有
効となっていくに違いない。
中小企業の場合でもキャリア開発による企業の活性化
は重要事項とみなされ「セルフキャリアドック」とい
う制度が動きだしていると聞く。
いずれにしても大企業のリストラブームの副産物的に
始まったキャリアカウンセラーの増加と、その後の若
年者支援の強化と大学などのキャリアセンターの設立
に伴う継続的なキャリアカウンセラーの雇用枠の拡大
は、ここ数年の景気高揚と表面上の雇用状況の改善に
より拡大から縮小へと転換し、最近は企業をその主ス
テージとする方向に変化しているらしい。
時代の要請が変われば変化せざるを得ないのが制度や
仕組みや役割ではあろうが、個人の仕事人生の幸せが
人生総体の幸せにつながると信ずるものには、キャリ
アカウンセラーの活躍の舞台はどこにもあり、主戦場
は社会全体と考える私には、そうした変化は如何なも
のかと、見える。
また、未だに完璧な若年者支援のシステムは存在せず、
その設立に期待し、今のミニバブルがはじけた後の第
2次リストラブームの到来を予感し中高年の再就職支
援の必要性をも予感するものには、主戦場の転換に機
敏に対応して更なる隆盛を望むのごとき気運には本気
で共感できないのは私の先を見通す目が曇っているか
らなのだろうか。