92年当時、40代前半では51%、40代後半では67
%が課長以上の役職に就いていた。ところが、このパーセ
ンテージは20年後の2012年には大きく下落し、40
代前半は30%、40代後半では45%になってしまった。
つまり、激しく仕事をして役職を獲得をするというバブル
期のサラリーマンの姿は5年前にはなくなりつつあったわ
けだ。
そして、若いうちはしゃにむに働き、中年期に達してムリ
がきかなくなれば、がんばっただけの収穫を手にする--
はずだったのだが、待っていたのはなんと同期の半数以上
が役職に就いていない、という現実だった。
20年の歳月の間にリストラの風が吹き荒れ、組織のフラ
ット化は進んだ。役職そのものを減らす企業も増えている
うえ、上のポストは団塊世代以下でひしめいている。
こうして、父親の背中から学んだ「がんばれば報われる」
という公式は成り立たなくなった。
仕事への意欲減退や経済状況への不安から、不眠や食欲不
振、憂うつな気分に悩まされる人もいるだろう。
心のモヤモヤを晴らすにはどうすればいいのだろうか。
「会社名や役職名へのこだわりを捨てること」が解決の一
つの糸口。
価値観が変われば、同級生が偉くなっていようが、後輩の
誰が昇進しようが気にする必要はなくなる。
「これぞ自分の仕事だ」と思える役割を探そう。
上のポジションをつかむことより、長い目で見た自分のキ
ャリアを考えることがポイントという。