窓から見上げる空と張り合えるほど垂れ込めた心を持て余し、完全防備で散歩に出た。
両手をポケットにつっこんで、顔を埋めて黙々と 足音だけが乱雑に響く。
ふと耳を掠めた、鈴の、いや鈴よりも軽い、音 何処かで…
― なずな。
思い当たる、 ?
顔を上げたら、雹だった。
小さな小さな氷の粒が降っている。あの草遊びと同じ響きで。
完全防備だったけれど傘は持っていない
でも全然構わなかった。耳をそばだてつつ歩く。静かな静かな住宅街。
それは直ぐに聴こえなくなってしまったけれど
足音はずいぶん優しくなっていた。