先日、オレはアルバイトをしていて……



海老を見た。

スパゲッティの上にのっている…
殻付きの丸々一尾の海老……。


しかし、食べ終えたそのお客さんの皿には…

手を付けられるコトもなく…

皿の端に追いやられた“そのままの海老”。


その海老を見てオレは思った…。


「果たして、この海老は…そもそも死ぬ必要があったのか??」

と。



この海老はナゼ故に生まれたのか?

厳しい“海”での生存競争をかいくぐり…

ナゼ故に成長したのか?

と。



水揚げられて…

冷凍されて…

トマトソースで炒められて…

パスタに絡められて…

小洒落たプレートに盛り付けられて…

粉チーズかけられて…



捨てられる!!!





こんな悲しい話!
ある!???


我々と同じ生き物としての命が!?

この有様にっ!??


嗚呼…“生きる意味”よ!!

何処へ…………。


何故だ??

この海老は前世でよっぽどヒドイことをしたのか??

きっと大虐殺を企てた歴史的な人間の生まれ変わりなんだ!!

はたまた、“生物の掟”を犯してしまったマッドサイエンティストの生まれ変わりか……!!


じゃなきゃ……
納得いかない!
この海老が……、生命が………
可哀想すぎる…。


嗚呼…神よ!!
そうだと言ってくれ!!


コレが“神の悪戯”ならば…

神よ!

あんたの悪戯は……


地味すぎる!!!







どうか、この世に“好き嫌いとアレルギー”そして“食べ残し”がありませんように……。