それは、ライブだったり、収録だったり、船の上だったりする。
明るい光を浴びていたのが一転、暗い暗い闇。
おいらは、「わあっ!」と声を出して、がばっと飛び起きる。
「わあっ!なに?…あははは。なんなの、びっくりした」
ああ、そうか…。
にのんとこか。
ソファで寝ちゃってたんだ、おいら。
にのは床に座ってゲームしてたみたいだ。
驚いて、コントローラーを手から落としている。
「…はあ、んふふっ、悪りぃ、んふふっ」
「なに笑ってるんだよっ。あー、もう、びっくりした…あははっくっくっ」
一人で目が覚めれば、悲しい気分を引きずったり、嫌な気分になるような夢も、二人ならこうして笑いあえる。
「…嫌な夢でさぁ。なんか、こう、落ちる、みたいな。よく見るんだけど」
「ふーん。夢なんて見ないよ、俺。…だいたいさぁ、そうやって先に寝るから、変な夢とか見るんだよ。きっとさ、あれだよ、暗示してんのよ、欲望を」
「欲望…」
「そうでしょうよ。そういうことしに来たくせに…すぐ寝ちゃうんだもんな」
ソファに座っているおいらの足下に寄ってきて手を伸ばし、スエットの上からさする。
「ほらね」
「…生理現象だろ」
「ふふふ、いいから。…あっちいこ。気持ちいいことしよ。そしたらぐっすり、夢なんか見ないで寝られるよ」
多くは望まない。
野心も野望もない。
なのに、いつの間にかおいらには、失いたくないものが増えてしまっていた。
だからあんな夢を見るんだな。
ベッドに横になったおいらに、にのが優しく唇を重ねる。
「一人で落ちるの?」
「…?」
「だから、夢の話」
「…うん」
「なんでよ」
「ん?」
「なんで俺を置いてくのって言ってんの」
「…」
「一緒だろ、落ちるなら」
ああ、そうだな。
それなら、怖くない。
「さとしぃ…あぁ…いっ…いっしょにいこ…
ねぇ…ああ…さとし」
…あぁ…
かず…
…いく
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「ふわぁ、ねむ…。なあ、あのアラームやめて。マシンガンみたいな…くふふっ」
「えっ。あ、はははっ。いやぁだ。あれが一番起きれるの」