全翼機(無尾翼機)。
それは、機体全体が翼そのものとして機能する航空機。
人が乗る実機の世界にも古くから登場し、1930年代、ドイツの若き航空家・ホルテン兄弟が全翼グライダーを生み出してからその優れた空気抵抗係数が評価され、さらにプロペラやジェット動力が追加。戦後には米国ノースロップが実用化して現代に至ります。
私が最初に出会い、飛ばすのに成功した全翼機は、このフリー・フライトのグライダーでした。↓
全長30㎝程。ゴム・パチンコで上空へ上げ、自動でスチレン製の翼を開いて滑空する、その名も「飛びっ子」といいます。
端から見ればまるでブーメランですが、れっきとしたグライダーです。
そして今回、いよいよラジコン機に挑戦するチャンスを得ました。
それがこの台湾・GWS製「B2ステルス爆撃機」電動プレーンです。
同じ山でグライダーを飛ばしている先輩の方から、ひょんなことから頂いたこの機体。
大きさは全長45㎝程ですが、左右二つの小型動力モーターを装備し、上下・左右・動力の三つのコントロール(3チャンネル)で操作できるようになっています。
素材はスチロール製で、全備重量160gと非常に軽いです。
そんなわけで、搭載メカも超小型・高性能のものが求められます。
しかし!
私はこの度、敢えて冒険をしてみることにしました。
それは、3チャンネル操作から2チャンネル操作への改造です!!
機体の中程に、左右二つの四角い窪みが見えます。これが本来翼の舵を動かす装置(サーボ)をそれぞれ二つ設置する場所です。
この機体は本来、二つのサーボを使い上下・左右の動作(エレボン・ミキシング)を制御しますが、私はそうせずに一つのサーボで左右の動作のみをまかなっています(写真:上中央の水色の透明カバー内)。
そう。私はこの全翼機を左右(エルロン)と動力(スロットル)の二つのチャンネル操作のみで飛ばそうとしているのです!上下(エレベーター)制御は、ナシです!!
ここまで読んで「HARIMAYAは無謀だ」と思われた方もおられるでしょう。
無理もありません。私のクラブでも言われましたので(笑)。
しかし。
私は冒頭のFF機「飛びっ子」での経験により、全翼機というのは本来操作系統が無くても、また動力が無くても安定感を損ねずに飛行出来ると認識いたしました。
ラジコン機は操作するチャンネル数が少ない程サーボやケーブルの数も減らすことができます。すなわち軽量化することができるのです。
同時に、2チャンネルならば装置そのものも安価なものが採用できます(コスト・ダウン)。
また通常、初心者では三つ以上の動作を同時にこなすことなど至難の業ですが、2チャンネルでも安定して飛ばせることが可能になれば、初心者でも「動力」と「左右舵」の二つの操作だけで済み、簡単に操作出来る機体に生まれ変わります!
特殊に見える全翼機でも、「誰でも手に入る価格・誰にでも簡単に操縦できる操作性」が現実のものにできるはずなのです。
私はこの可能性を信じ、全翼機に臨んだのです!
特殊な位置にセットされたエルロン・サーボをラフな着地から守る為に新たに装備した、スクリーン(胴体下部)。
スケール・モーターグライダー「グローブ」のキャノピーを利用しました。
そして、テイク・オフ!!
・・・・このキットのパッケージには「必ず風速3m以内で飛行させて下さい!」という注意書きがありましたが、率直に言うと、その注意書きにとても忠実な機体でした(笑)。
この時の風速は4m以上は確実でしたが果敢にチャレンジした結果、飛ぶには飛びましたが、満足できる飛行は出来ませんでした。
エレベーター操作が無いことを考慮し、あらかじめ可動翼部をアップぎみにして「浮き」を優先し、モーターコントロールによって上下動をサポートする「典型的な2チャンネル機セッティング」でしたが、この日の風は私の思惑通りにはさせてくれませんでした。
向かい風ではOKですが、追い風になった時にエレベーター操作が無い為、想像以上に高度を落としてしまうのでした(泣)。
しかしコンディションが変わり、無風の場所や朝凪の穏やかな時間帯の飛行では、何とか思った通りのフライトに近付けました。
今後は更に熟成し、もう一度重心位置や舵角の調整をやり直してみたいと思います。
「誰にでも操縦出来るラジコン全翼機」への道は、まだまだ続きます!!








