今日は私の航空記念日 | 風・雪・海・空。ハインケルーパーの独り言

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風・雪・海・空。


その軽やかさと勢い、風の如く。

その重きこと・染み渡ること、雪の如く。

その思慮深きこと、海の如く。

その志高きこと、空の如し。



そんなブログを目指して行きたい。

今からちょうど8年前の今日、2002年3月24日は、私が生まれて初めて「空中に浮く物体」を操作した日です。

私が空を目指した理由は、自分でもはっきりと説明できません。ただ、2002年のある日、雷に打たれたように「自分は空を目指すべきだ」と、天から啓示を受けたとしか言いようがありません(笑)。


ハインケルーパーの独り言

場所はここ、新潟県・響きの森公園「雪のコロシアム」。

2月に国際雪合戦大会の開かれる所です。当時もこのように、雪が残っておりました。

私にとってはライト兄弟のキティ・ホークの砂丘、音速を超えたチャック・イェガーのミューロック湖に相当する(?)記念すべき場所です。

冬場は人っ子1人いなく、学校のグランド2面ほどの広さがあり、不時着しても下が柔らかい雪で機体を極力痛めずにすむと考え、3月の日中にここで生まれて初めての飛行を選びました。


そして、その時に使われた機体がこれです。

電動ラジコン飛行機「ブンカ・ファイヤーバード201」。現在も健在で、すぐにでも飛び立てるようにしてあります。

ハインケルーパーの独り言
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この機体の諸元及び操作については、今は無き知る人ぞ知る飛行機模型専門店・秋葉原の「アサミ」も絶賛していた通り、私のような全くの初心者でも問題無く取り組めるものでした。

定価はコントロールメカ、バッテリーと充電器、本体含め¥9,800ー。

モーターの出力(パワー)と舵(右、左)の2チャンネルのみの操作で、これならそれまで20年間車のラジコンのみを続けていた私でも大空を駆けめぐることが可能ではないかと勇気づけられました。


ラジコン飛行機を始める方法の王道は「指導者を見つける」「良い店を見つける」「専用の場所を見つける」ことで、単独で飛行を行うまでには多くのレクチャーを必要とするものです。

しかし、当時の私には周りにそうした飛行機関係の指導を受ける環境が全くありませんでした。

そこで見つけたのが、当時台頭してきた「パーク・プレーン」という、小型な機体に静かな電動モーターを使用し、操作も簡単でゆっくりと飛び、使われている素材もスチロールやプラスチック等(万一物や人にぶつかっても機体のほうが壊れてくれる)その名の通り公園でも安全に飛ばせるといわれたカテゴリーでした。ファイヤーバード201は、まさにこのカテゴリーの代表格だったのです。

(この件に関しては、たとえこうしたラジコン機でも公園では飛ばすべきではないとする考えもありますので、ここでの言及はしませんが、私がラジコン飛行機を始めたエピソードとして受け止めて頂きたく願います)


人類で初めて空を飛んだライト兄弟の時、初めて音速の壁を越えたベルXー1に乗ったチャック・イェガーの時もそうでしたが「人間が空を飛んだりできるわけがない」、「音速の壁を越えるなど到底無理だ」などと言われ、その可能性を信じる人はほとんどいませんでした。

この私の場合も似たようなもので、車のラジコンを共に続けてきた当時の仲間達からも「おまえが飛行機?無理無理(笑)」「飛行機が2チャンネルでまともに飛んだなんて聞いたことがない!やめとけ」とさんざんでした。

確かにそれまでラジコン飛行機といえば最低限、ラダー(舵)、エレベーター(昇降舵)、スロットル(パワーコントロール)の3チャンネルが必要とされ、操作を覚えるには先輩から「二人羽織」状態でスティック感覚を身につけるのが常識でした。

そこで、私は単独で飛行を修得する為には普通のことをしていたのでは駄目だと考え、まずは「飛行機の飛ぶ原理」そのものの学習から始めました。

パーク・プレーンは基本的に手投げでスタートする為、まずはゴム動力のフリーフライト機を自分で製作して手投げでうまくリリースさせる練習を一ヶ月続け(このことが後にラジコン機だけでなくフリーフライト機そのものにもハマる発端となりました)、機体のフライト中の挙動を観察しました。


そして満を持した2002年3月24日(日)午前11時15分、天気は晴れ、響きの森公園雪のコロシアムに私は立ち、ファイヤーバード201の機体を右手に持ち、左手の送信機のスロットル・スティックを全開にしました。

180モーターというミニ四駆のモーターを少し長くしたような小さな出力でしたが、そのプロペラ音は私にとって爆音に聞こえました。脈拍が早くなっていくのがわかりました。

「スピードが乗るまでは決して舵を切らないこと」「舵は少しずつ切ること」「着陸の際はスロットルを絞ること」

この三つだけを頭に叩き込み、祈るような気持ちで機体をリリース・・・・・・


機体は浮き上がり、上昇を開始!「飛んだ!」

ゆっくりと舵を右へ。「曲がった!」

思っていたより、機体は高く上がりました。数十メートル真っ直ぐ飛行。操縦する私からはなれて行く機体を戻らせる為、舵をゆっくり左へ。旋回。

「着陸させるぞ!」

スロットル・オフ。機体はゆっくりと高度を下げてきます。そして、私の目の前を取りすぎ、春の溶けかけた柔らかな雪の上にファイヤーバード201は軟着陸しました。

「飛んだ!飛ばせた!」

その間たったの20秒程でしたが、こうして私の生まれて初めてのラジコン飛行機フライトは、成功に終わったのです。


現在私はラジコン機は7機、フリーフライト機数十機を所有しておりますが、ファイヤーバード201はその後もバッテリーの交換や部品の交換を行いながら飛ばし続け、一回の最大飛行時間も30分をマークするようになり、その後のモーターグライダーのフライトに技術的に役立っただけでなく、私にとってはとても素直な親しみ深い機体となりました。

またこの機体は、ドイツ製の主翼乱流装置を装着し雑誌に研究記事を載せて頂いたり、またその記事を参考文献に使って頂いた書籍が出版されたりで、空力学的にも有意義に使わせて頂きました。




下の写真は、スキーに出かける直前の朝、20日に雪のコロシアムで記念飛行した際のものです。


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写真上中央に点のように見えるのは機体です。こんなに上がります!


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着陸態勢に入った機体(写真左上)。


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着陸した機体。

現在、最も手軽に飛ばしている電動パーク・プレーン「ニッコー・サンライト改」です。