猥談日記 「treasure」 2/1
僕はその角を、バイトの為に向かうべき駅の方向とは逆へと曲がった。
決してサボるつもりでもなければ、遅刻するつもりもない。
しかし、予定を少しばかり変更する必要が生じてしまったのだ。
それは・・・
先ほど通り過ぎた電柱の傍に捨てられていた、ダンボールや古本の山の中に、アダルティーな様相を醸し出した冊子が混ざっていたのを確認してしまったからであった。
僕はそこへと歩みを止める事なく、むしろ早歩きで、近所を一周するかたちで舞い戻った。
そして周りに人がいなくなるタイミングを見計らい、僕はそのお宝に辿り着いた。
次の瞬間・・・
僕は歩を止めることなくその獲物を拾い上げ、そのまま自分のカバンに入れていた。
全ての一連の動作がスムーズで、何の違和感もなく、僕はいつもの電車を一本遅らせただけで、しっかりと変わらぬ日常に戻ってみせていた。
バイトも終わり、帰宅後、一日中僕の意識を捕らえ続けたそのカバンの中身に収めていたお宝を、もう既にパンツを脱いだ姿で取り出した。
「こ、これは!」・・・
週刊文春だった・・・