C氏は語る。
「確かに、その可能性はありますね。動物の中には、平気で人間を欺く奴等がいますから。私も子供の頃、祖父と山歩きをしていて狐に化かされている人を見かけました。山道で木にぶつかりながら、ひたすらエンジンを吹かしている車がいまして…。祖父が言うには、あれは狐に化かされているんだろうと。このあたりには○○と言う主がいるから、そいつの仕業に違いないと。そこで祖父と共に運転手に近づき、持参していたヨモギの葉を与えると運転手は正気に戻ったんです。」(ヨモギの葉は、山を仕事にしている地元の猟師であれば、誰もが持参していた気付け薬だそうです。)

C氏によれば、その運転手は木に相対していたという自覚が全く無く、アクセルを踏んでいるのに全く車が前に進まないので途方に暮れていた…と、話したそうです。

ワシはC氏に対して、この人はとんでもないホラ吹きか、とんでもない貴重な体験を持つ人物のどちらかだと、その時に確信したのです。
(このほかにも山での体験を色々聞きましたが、ここでは割愛します。)