三島由紀夫の二二六事件 | 中央線で読む新書

三島由紀夫の二二六事件

北一輝と三島由紀夫と昭和天皇の緊張関係を226事件を中心に論じた
新書で、 やたらとウヨクサヨクとレッテルを貼るバカこそ読むべき良書。

日本人の精神を天皇教的な神秘主義に埋没せしめてしまおうとする
ファシストたちの中にあって、北は終始天皇機関説を執って動かず、
けっして天皇教に転向はしなかった。が、しかも彼自身は法華教の
信仰に身心をゆだね、カリスマ的予言者として終わった。
(村上一郎「北一輝論」1970年)

この北一輝は明治維新を王政復古でなく民主主義ととらえた。
そのため「言論の自由」「思想の独立」を弾圧する「国体」を批判した。

そして北が天皇機関説をとったことは広く知られるが、北が「日本改造
法案大綱」で主張したことの「七割方が皮肉にも実現された」のが
日本国憲法であると三島由紀夫は指摘するにいたる。

例えば北は天皇を「天皇ハ国民ノ総代表タリ」としたが、現行憲法の
第一条と同じである。

【通勤用にGOOD】 2005年
松本 健一
三島由紀夫の二・二六事件