明治大正翻訳ワンダーランド | 中央線で読む新書

明治大正翻訳ワンダーランド

翻訳家による明治大正時代に後々まで読み継がれる名作の
翻訳秘話といったところ。それを通じての翻訳の妙味を教えてくれる。

「コンクラーベ」を日本人が耳にすると、「根比べ」しか思いつかない不自由を例に
著者は「言葉が違うというのは、なんと豊かな不自由であるか」と書いている。
そこに翻訳の妙があろうか。

荷風訳の「女優ナヽ」は「をんなやくしゃ なな」と読ませると始めて知るのだが、
これも翻訳の妙味であろう。

「フランダースの犬」が日高柿軒の訳で日本にお目見えした際に、ネロが「清」、
パトラッシュが「斑」であった。こうした例は少なくなかったとのこと。

【通勤用にGOOD】 2005年
鴻巣 友季子
明治大正 翻訳ワンダーランド