山本周五郎のことば | 中央線で読む新書

山本周五郎のことば

心ない人の目にどう見えようとも、かれらも人間であり、
男であり女であった。」-「青べか物語」

毒草から薬を作りだしたように、悪い人間の中からも
善きものをひきだす努力をしなければならない、
人間は人間なんだ。」-「赤ひげ診療譚」

あたしは自分の子を育てるためならなんでもする、
紅白粉で皺も隠すし、必要があれば年もごまかす、
あたしが騙すんじゃなく、客のほうで騙されに来るんだ、
-「夜の辛夷」

世の中に男と女がある以上、男が女をおもい女が男を
おもうのは当然だろう。けれども、人間はそれだけで生きて
いけるものじゃあない、生きるためにはまず仕事というものが
あるし、人並みなことをしていたんでは満足に生きることは
できない。」-「おさん」

そういうすさんだ生活をして来た者の中には案外『世間知らず』
な人間がいるものである。」-「青べか物語」

スウェーデンの劇作家ストリンドベリイの「苦しみつつ、なおはたらけ、
安住を求めるな、この世は巡礼である」を浦安時代に人生の指針とした
周五郎らしい言葉の数々。

【時間つぶしにはGOOD】 2003年

清原 康正
山本周五郎のことば