知財戦争 | 中央線で読む新書

知財戦争

一太郎のアイコンを巡るジャストシステムと松下の訴訟の
知的財産高等裁判所特別部(これの設立について本書で書かれている)
が判決を出した翌日に、日経新聞に「特許庁と裁判所でねじれ」という
記事が載っていたが、本書でその意味がよくわかった。

本書は、知財について幅広く分かり易く書かれている。
中国の盗用・模造が問題になる昨今であるが、そもそも国内における
知財行政・司法もままならない状況であることを知らされる。

「特許訴訟は『オセロゲーム』」という項がある。(130)
「特許侵害だ」として訴えを起こすと、地裁→高裁→最高裁という具合に
一般の民事同様に訴訟が進む。
ところが訴えられた方が「特許は無効だ」として反撃に出ると、
特許庁の審判部門→東京高裁→最高裁と、別ルートで進む。

そのため特許権侵害で勝っても、別ルートで負けてしまう可能性がある。
ルートを1本化すれば済む話だが、官庁の縄張り争いでそうもいかない
とのこと。

【話のネタ本にはGOOD】 2004年

三宅 伸吾
知財戦争