スポーツを「読む」 | 中央線で読む新書

スポーツを「読む」

山際淳司 沢木耕太郎から山口瞳 虫明亜呂無も押さえつつ
ターザン山本にいたる39人に及ぶスポーツライターの紹介。
重松清の芸、といったところ。

やみくもに賞賛しているだけなので途中で飽きてくるが、井田真木子
の項は面白い。

彼女が大宅賞を取った「プロレス少女伝説」 、これは総合格闘技も
ない時代に素手で殴っていた神取忍らが取り上げられている。
選考委員の立花隆がプロレス自体「低劣なゲーム」で「どうでもいいこと」
について書いたに過ぎないと酷評していることでも知られる。

しかし重松は井田が書いたのは「どうでもいいこと」なのか、「もっと
言うなら、本書が書いたものはプロレスだったのだろうか」と問う。

プロレスの決まり事が暴露された今日、重松の問いも井田が取材した
神取忍も顧みる価値がある。

【つまみ読みにはGOOD】 2004年

重松 清
スポーツを「読む」―記憶に残るノンフィクション文章読本