現代小説のレッスン | 中央線で読む新書

現代小説のレッスン

純文学のエンタテイメント化の考察。

ハイライトは本書112ページ 中村光夫「明治・大正・昭和」(1972年)の
引用とその考察。

中村は明治・大正の文学者が文学でもって訴求してきた「個人の意識」
「幸福追求の権利」などの「広い意味の個人主義」が「敗戦という事実に
よって、いきなり人々の間に普及してしまった」が その後それらに代わる
「新しい使命」が見つからないでいると言う。

で 著者の石川忠司は 「日本人にとって、真に悩むに足る悩みとは、
ぶっちゃけた話、自分の容貌くらいだったのではないか」といい
その「新しい使命」を帯びる小説として笙野頼子の「説教師カニバットと
百人の危ない美女
」をあげる。

これは酷いブス同士の最終決戦の話である(らしい。私は未読)。

【つまみ読みにはGOOD】 2005年

石川 忠司
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