



19世紀のアメリカの詩人
エミリー・ディキンソンを知っていますか
1世紀以上も前の詩人ですが
今なおアメリカでは高い人気を博している

アマーストの高い生け垣にかこまれた黄色い家
その人は20年近くも家の外に出ない隠遁生活
妹と二人でくらしている…
知らない人が来ると
たちまちどこかに隠れてしまう
家にお客様を招いたときでさえ
その人は見えない所に隠れいて…


この絵本は
“なぞの女性”エミリー・ディキンソンと
向かいの家に引っ越してきた少女との
出会いと触れ合いを
とても美しい
優しい絵で
心の中の大切な思い出…
のように描いている 

大好きなバーバラ・クーニーの絵 
彼女の絵本は他にも
「ちいさなもみのき」をご紹介しています

1年ほど前…
この絵本を見つけた時の感動は
とても言葉で言い表わすことができない

そして そして
偉大なる 不思議な 謎だらけで 意味不明な
伝説の詩人 エミリー・ディキンソンとの…再会


学生時代 E・ディキンソンの不思議な詩の世界に魅了されつつ
その謎めいた…簡潔すぎる言葉の難解さに ←ちょっと私も意味不明…?
通り一片の理解に甘んじた…
(つまり…あの…あまり勉強しなかった…ということです
)

物語は…
勿論 フィクションだけれど
詩人のおだやかな日常と

彼女の特別な…精神世界を
垣間見たような
今やアメリカで
最も親しまれている詩人エミリー・ディキンソンの謎が
ほんの少し理解できたかも…な~んて
そんな錯覚さえも・・・


少女は父親に向かって

「詩ってなあに?」と聞きます
父親は・・・
「ママがピアノをひいているのを聴いてごらん…
同じ曲を何度も何度も練習しているうちに
ある時不思議なことがおこって
その曲が生き物のように呼吸し始める
聴いている人はぞくぞくっとする
口ではうまく説明できない不思議な謎だ

それと同じことを言葉がするとき

それを 詩 というんだよ」

なるほど~
わかったような…わからないような・・・
でも 私は・・・わかります

彼女のひざの上の紙を見下ろして
聞きました・・・

「それ、詩なの?」
「いいえ 詩はあなた
これは 詩になろうとしているだけ
」
その人の声は風のようにかろやかで
はかなくて
窓辺に並べたブルーベルのようでした
う~ん ここの場面…ちょっとドキドキして…好きです~ 


エミリーにプレゼントした少女は
お返しにエミリーから
鉛筆で走り書きした紙をもらいます
・・・それは二人だけの秘密
絵本の最後で
エミリーの手書文字のその手紙が・・・

天国を見つけられなければ ― 地上で ―天上でも見つけられないでしょうたとえどこにうつりすんでも天使はいつも隣に家を借りるのですから ―愛をこめてエミリー

漠然と広がる詩の世界
詩人エミリー・ディキンソンの謎と
それを包みこむ世界への喜び…
この絵本を通して
少しは触れることができたような…
またまた 自己満足の世界です・・・

さてあなたは
ふしぎな謎がたくさんある この世界で
もう天使を見つけたでしょうか・・・




mille quatre-vingts 1080