体調を見ながら
爪のお手入れをさせて頂きました。
抗がん剤通院の時期は
爪切りを使わずヤスリを使って長さを整えて
サロンでオススメしている
【GROWN CARE】の
キューティクルオイルを塗って
血流が良くなるように
ハンドマッサージをしました。
仕事終わりに家に寄って話を聞く。
抗がん剤の影響で肌の乾燥が激しく
湿疹で首回りがゴツゴツになっていて…
『お義父さん、首が乾燥してるからローションとオイル塗るよ〜』と
保湿をしたり。
『薬塗れば良いや』
『うん、その前に皮膚を柔らかくしておくと効きやすいよ』
その日の体調を聞いてケアする。
体調の変動が大きいので、毎日は難しかったですが、元気な時は全く何もしなかったマメにお手入れ出来ない昭和男児に
自ら【毎日塗ること】は難しい…
じゃ〜私が塗れば良いよね。
『今日、先生の訪問日で爪がキレイだって褒められたぞ(笑)』
褒められたことが嬉しかったみたいで
それから義母に塗ってもらうようになった義父。
でも自分では塗らないの(笑)
抗がん剤治療の通院日は、
ベッドでゆっくり眠れる貴重な時間
手早くオイルケアをして帰る。
オイルケアの間
少し弱音を吐く時もありました。
『そうなんだ…』と聞いて気持ちを受け留める。
『お義父さん、どうしたいの?』と聞く
『しんどかったら、しんどいって言っても大丈夫だよ。少しでも楽になる為に知りたいから。』
まぁ…そうは言っても
なかなか嫁には遠慮して言えなかったりしましたが、【こんなこと話してたよ】と主人に伝えることは出来ました。
ちょっとしたワードが、診察の時に役に立ったり方針に影響したり、オイルケア、ハンドケアの時間が貴重だったこと。
振り返ると とても良い時間を過ごしたと思います。
抗がん剤の種類によって、
指先への影響が違うことも
この時期から本も読み漁りながら知りました。
抗がん剤治療は 本当に辛い。
本人が一番辛い。
不眠、吐き気、倦怠感、脱力感…
きっと生きているのがイヤになるくらい
どうにもできない状況に
気持ちのやり場がなかったと思います。
でも、義父は取り乱さなかった。
【少しでも進行したくない】
【ガンを食い止めたい】
その思いで本当に辛抱強く耐えてました。
それが分かっているから
見ていて辛かったのも
事実です。
それをどうしてあげたら良いのか…
もどかしい気持ちの家族。
何をどうして良いのか。
どうしたら楽になれるのか…
少しでも変わってあげられたら…
ハンドケア、ネイルケアをしながら
気持ちを聞くことしか出来ないけど、
話すことで少し楽になれるなら…
【笑顔で話を聞いて手を触れて寄り添うこと】
ネイルケアの技術も大切ですが、
こういう時は心のケアも大切なこと。
そんなネイルケアの時間を過ごしていました。