自分の後輩が高円寺に住んで丸二年あまり。いや三年になるだろうか。
彼は古着屋をやるという目標から、俺は少なからず協力をしている。
彼はアパートを自力で借り、俺は会社が手配した社宅だったり、バイトと会社員の間柄だったり、色々と格差があり、お互いに少し亀裂みたいのがあったけれど、
彼への知識の注入・補填要員としての俺、という存在をだんだん確立してきた。彼もそれをだいぶ認めてくれたように思う。
彼のピントに合うものは、なるだけ探し出してプレゼントしてあげる。それを繰り返し繰り返ししてきた。
クラッシュのシングル・ベスト盤「スーパーブラックマーケット・クラッシュ」
筋肉少女帯「レティクル座妄想」
クロマニヨンズ「エース・ロッカー」
…ほかジーノ・ワシントンやスィンギンネックブリーカーズなどの新旧のガレージ。
毛皮のマリーズ、日本脳炎などのバンドT
「時計仕掛けのオレンジ」「サムライ・フィクション」「レポマン」などのDVD
彼の好きな水木しげる先生の著作群…atc
モノを介しての先輩後輩関係というかんじだが、新しいエネルギーを生み出すためには地盤がためが必要だと俺は彼に力説している。
古着屋は古着だけの知識で生き残れる時代だとは彼も考えていないからだ。
…昨日、彼がかねてから欲しいと言っていた藤子F不二雄先生の「笑ゥせぇるすまん」の二巻が近所のブックオフで見つかったので、近いうち彼にまた渡そうと思う。
ほかに「超高円寺的遺産」とも言える、ゆらゆら帝国のバンドTを彼に見てもらい、譲るために。
21世紀の某日、ジーンズに雪駄ばきの彼を見ると、スゲー嬉しく思ったりする。
