おととい、近所の古着屋の兄ちゃんにレコードを届けようとしたら、本人不在で話ができず、暇をもて余し仕方なしに古着屋近くのブックオフに行って、あまり文庫を買わないオレが買った。本の扇情的な宣伝文が心惹かれたからだ。
「戦後最大の偽書はいかにして生まれたのか。」
えっ!
東日流外三郡誌。
えっ!(知らないし、コレなんて読むの?)
このテの本にしては珍しくルビがふってある。
「つがるそとさんぐんし」と読むようだ。
帰りに電車の中で読む。帰ってきて深夜に読む。仕事場に持っていき、休憩中に読む。
…お、面白い。もしかしたら今年読んだ本で一番面白いかも。(そんなに読書家ではないけども)
オレが言うより書評家・立花隆が「推理小説よりはるかに面白い」と言ってるんだか間違いない。
…話は、東北のとある旧家の屋根裏の梁から、深夜に麻紐で繋がれた行李がドスンと落ちてきて、家人がなんだなんだと起きてくると、行李から飛び出た煤だらけの古文書が発見された。
そこから話が始まる。
何冊かの古文書の中に「東日流三郡誌」があり、正史には登場しない東北の歴史が書き記されていた。それに東北の新聞社、テレビ、地方自治体が食いついた。
発見者は一気に名声を得たものの、驚くことにおびただしい数の古文書が発見され、その数、4000冊を越える。
…そう、もちろん「発見」というのはウソで、発見者という男がシコシコ作ってたんですね。(本人は真実を語る前に逝去)
その謎をめぐるルポルタージュです。ミステリー、猟奇、歴史考察、そして自称・発見者の謎、謎、謎…。
これ、好きなヒトはハマると思います。
手元にある一冊は猟奇マニアのダミット君に譲るんで、もう一冊手元に欲しいと思ってます。(週末、また別のブックオフに探しに行くつもり)
新人物往来社の新人物往来文庫というので読めます。ハードカバーでもあるだろうけど、文庫版だと、筆者の新聞記者、斎藤さんの訃報も入っており、魂入れてやってたライフワークだったんだなぁと感慨無量です。
異論もあるでしょうか、ニセ古文書を作り続けた男の人もある意味純粋なんですね。憎みきれない部分があるんです。
…まぁとにかく面白いノンフィクションですから興味ある人は探して読んでみてください。
ネットに書かれてる伝聞では、この気迫のあるルポはぜんぜん伝わらないんで。
