宿場町の外れのあばら屋に老剣士と若い娘がいた。
娘「お父様、どうしても行かれるのですか?」
紅蓮「わが娘よ。男は行かねばならぬ戦があるのじゃ。」
彼は紅蓮的六という。かつて攘夷羅門と共に剣術を競った道場の同じ門弟であった。
娘「お父様、そんなに戦わなければならない相手がいるとでも?」
紅蓮「…ヤツが…ヤツがこの街に来ておる。攘夷羅門。ヤツの刀の音が聞こえるのだ。」
娘「刀の音?…お父様、そのような音など聞こえませぬよ。」
紅蓮「だまれっ!この百舌鳥の鳴き声がヤツそのものなのだッ!」
娘「きゃっ!」
紅蓮「攘夷羅門。今度こそ叩っ斬ってくれるわ!」
そうして、的六はあばら屋から猛烈な勢いで出ていってしまった。
娘「理由は分かりませぬが、父上が無事帰ってきますように。」
攘夷殿の前に現れた何やら因縁の相手。さて、これからどうなることやら。百戦錬磨の攘夷殿の今後や如何に。
