NY・ロスにみる実体経済への影響
世界に吹き荒れている金融不安の嵐。発生源のアメリカでは経済が日増しに悪化しています。ニューヨークとロサンゼルスにみる消費の冷え込みです。
金融危機の嵐が吹き荒れたニューヨーク・ウォール街。世界金融の中心としてのかつての華やかさは見られません。豪華なランチを楽しんでいた金融マンも、今は財布のひもを固くします。
「アパートで食事をする事が多くなりました。外食は減らしています」(金融関係者)
外食離れも進み、ニューヨークのレストランでは客のつなぎとめに必死です。この店では、金融不安が高まった今年9月から、従来の価格の半額程度のメニューを追加。営業時間も2時間延長し、午前2時としました。
「数週間以内にまたメニューを増やします。さらに幅広いメニューを提供したいです」(オーナーシェフ、ジョシュ・エデンさん)
スポーツの世界にも金融不安が暗い影を落とします。85年の歴史に幕を閉じたニューヨークのヤンキースタジアム。来年からは新しい球場でのスタートとなりますが、観戦チケットの売れ行きが低迷しています。チケット販売の不振は、球団が収益の柱に見込んでいる高額な年間シートの販売にも影響する可能性があるということです。
さらに、アメリカの三大スポーツの1つであるプロバスケットボール。来週開幕しますが、ニュージャージー・ネッツは、スポーツ観戦としては異例の年間シートの代金引き落としを来年1月まで行わない、代金後払いプランを設定しました。
6万6000人がファッション業界で働く西海岸のロサンゼルス。金融危機とは一見、無縁のこの町にも影響が出始めました。
イタリアや日本の高級生地に流行デザインを施したロス生まれの高級ジーンズ、プレミアム・デニム。しわや脱色など、特殊加工が生命線のプレミアム・デニムのジーンズですが、消費の低迷で、最盛期には50近くあった加工工場の数が半減しました。デザイナーにも不景気が襲いかかり、日本でも販売されていたブランドが姿を消しました。
「ブームが去った所に持ってきて、不景気の直撃でダブルパンチを受けている」(ジーンズ加工会社、鈴木新三社長)
「(影響は)さざ波のように経済全体へと広がります。すべての人々が影響を受けます」(経済誌「クレインズ・ニューヨークビジネス」 デービッド編集長)
金融危機の後に押し寄せる実体経済の悪化。アメリカの景気減速は一層、深刻化するとみられています。
出典:TBS News