琵琶湖バラバラ殺人事件 | 全曜日の考察魔

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琵琶湖バラバラ殺人事件(びわこバラバラさつじんじけん)とは、2008年5月17日早朝から6月23日にかけて滋賀県近江八幡市の琵琶湖で発覚した殺人・死体損壊(バラバラ殺人)事件である。
容疑者の特定・逮捕まで至っておらず、未解決事件となっている。

概要

2008年5月17日に遺体の一部が発見され、その後同一人物の他の部位が湖岸で発見された事件である。
2009年2月27日、警察庁は捜査特別報奨金制度に同事件を対象にした。報奨金の上限は300万円。その後、2012年に一旦指定から外されたが、2014年9月9日に対象事件に再指定された。
その後、2018年11月30日に滋賀県警は被害者男性の身元が判明したと公表した。 被害者は別の死体遺棄事件で検挙された男と草津市の建設現場で知り合い、事件前には草津市内の建設会社の寮で一緒に生活していた。

遺体発見

10年前の琵琶湖バラバラ殺人身元判明 野洲の当時39歳男性|社会|地域のニュース|京都新聞

2008年5月17日、琵琶湖の湖岸緑地である岡山園地で早朝から釣りをしていた男性が漂流している人間の左足を発見し、滋賀県警に通報した。また、同日に捜査員が同湖で足の一部を発見したほか、5月20日には東近江市の湖岸にて頭部が発見され、5月21日には大津市の藤ノ木川河口にて左足首が、さらに6月22日と翌23日にかけて草津市の湖岸で両手首が見つかった。鑑定の結果、すべての遺体のDNAが一致し、死因は首を絞められたことによる窒息死とされたことから、県警は殺人・死体遺棄事件として捜査を開始した。
被害者の身元を調査するために復顔(頭蓋骨の形状をもとに、年齢や性別を加味して肉付けをする方法)を試み、似顔絵も公開された。被害者の身元は事件発生から10年もの間判明しなかった。

また、2008年7月11日、大阪府泉佐野市の41歳無職の女が交際男性に腹を立て、交際男性をこの容疑者に仕立て上げる虚偽の通報があった。女は軽犯罪法違反(虚偽申告)の疑いで書類送検された。

身元特定

琵琶湖バラバラ殺人、報奨金期限1年延長 情報提供を - 産経ニュース

2018年11月30日に滋賀県警は被害者を野洲市に住んでいた川本秀行さん(当時39歳)であると特定したと発表した。DNA鑑定や親族への聞き取りの結果、身体や顔の特徴も遺体と一致した。また、県警が運転免許の非更新者から所在不明者を探したところ、1、2年前に川本さんの存在が浮上した。

川本さんを知る人は「物静かな優しい人だと思いました。子どもを連れているのは何度も見かけました。パワーショベルの運転手をして免許も持ってる方」「おとなしそうな感じの人」と話している。

2018年11月上旬にDNA鑑定などで川本さんと判明。親族への聞き取りなどから約170センチという身長や顔の特徴も一致しました。当時の住所は滋賀県野洲市永原です。

川本さんについては以下の事実も判明しています。

  • 平成9年式の紺色のダイハツ工業の「ミラ」に乗っていた
  • 湖南地域を拠点として生活していた
  • 大津市堅田のパチンコ店に出入りしていた
  • 犯人は車を使って遺体を遺棄した可能性が高い


また、中川直さん(当時69歳)という人物が農業用排水路でバラバラ死体で発見された別の事件で起訴された焼肉店経営者の杠共芳被告(逮捕当時68歳)と知人どうしであったことから、県警は杠被告が何らかの事情を知っているとして捜査を進めている。

中川さんと杠被告の関係

10年以上前、杠被告が滋賀県内の建設会社で働いていた際、別の建設会社に勤務する中川さんと同じ建設現場で知り合います。

中川さんは今春、会社の寮から立ち退きを迫られ、相談を受けた杠容疑者がかつて住んだ別の建設会社の寮であるプレハブ小屋の一室を住居として紹介しました。

最近月3万円の寮の家賃が滞納されることがあり、中川さんの年金収入など現金を管理していた杠被告が横領したのではないかとトラブルになっていたといいます。

杠被告は「中川さんの家賃を立て替えたのに返してくれない」と周囲に話していたということです。

2人を知る男性は「そんなに大きな額ではなく死体の遺棄などをするとは思えないが…」と語っています。

川本さんと杠被告の関係

川本さんは杠被告と草津市の建設現場で知り合い、事件前には草津市内の建設会社の寮で一緒に生活。

その後、川本さんは杠被告を中心とするパチンコ仲間のグループに入り、滋賀県栗東市のマンションで他の仲間とともに共同生活をしていました。川本さんはパチンコ店で得た現金を杠被告とやりとりしていたといいます。

また杠被告と川本さんの間にも金銭の貸し借りをめぐるトラブルがあり、杠被告が川本さんを暴行するなどしていました。

 

また、捜査関係者によると、杠被告の自宅兼店舗の排水管から、中川さんとは別人の死後数年が経過しているとみられる数ミリ~数センチ程度の非常に小さな人骨片が9月の家宅捜索で見つかり、県警が身元の特定を進めている。

中川さんとは別人の骨ではあるものの、店舗の開店は2008年の琵琶湖事件発覚の2年後にあたる2010年で、琵琶湖事件の川本さんの遺体である可能性もまた低いとみられています。

中川さんが働いていた建設現場で、他にも男性作業員が行方不明になっていたという情報があり、見つかった人骨との関連や杠被告とのつながりなどを調べています。