ビルに入ると、おや、こんなところに雑貨屋さんが、と。もしかしたらあれも置いてあるかも知れないと店内へと進んだ。結構広い。
デザインナイフ。カッターの刃の一片をペン先につけたようなあれだ。
あったあったー。
いくらだろう・・・? 手にしたそれには値札がついていなかった。それで、別のを手に取ってみたのだがそれにもない。そうか、棚に表示してあるのか。
あれーーーー!!ない。
・・・な、なんという怠慢!! 見れば結構な数の店員がいるではないか。こんなことではいかん。彼らに意見しておかなければ日本の経済が大変なことになる。
意見をする前に、他にも価格表示を忘れたのがあるかもしれないので、念のため隣の商品も確かめてみた。するとどうだ、やっぱりだ、無い。
ふつふつとこみ上げる怒りをおさえつつ後ろの棚も確認した。無い。
その時だった、視覚の残像の片隅にかすかにとどまったそれが私の豊かな感性を刺激した。
それは壁に円く大きく描かれたロゴだった。一連のアルファベットの輪の中に数字が三つ。1、0、0。
