『潜水服は蝶の夢を見る』 2007年・フランス


監督*ジュリアン・シュナーベル

出演*マチュー・アマルリック



タイトルに惹かれました。

旧作になるのを待ってレンタル(ケチくさい・・・)。




有名なファッション雑誌「ELLE」の編集長、ジャン・ドミニク・ボビー。

目を覚ますと病院にいた。

自分の置かれた状況が理解できない。

倒れた時の記憶は断片的。

自分が喋ってるのに医師たちは聞いてくれない。


医師からの説明でやっとわかった。

「ロックト・イン・シンドローム」脳梗塞が原因で全身が麻痺してしまったのだ。

喋ることもできない。

唯一動くのは左目だけ・・・・。



最初は彼の目線的な映像が続くので、若干観づらいです。

ぼんやりとした視界。

瞼が動かないという理由で右目はふさがれてしまいます。

左目でしか見ることができない視界の狭さが、

彼の苛立ちも表してるような気がします。


途中から映像は通常の状態になります。

この辺から、彼が客観的に自分を見てる感じです。



「潜水服」は動くことのできない自分。

「蝶」は想像の中で自由に飛ぶことができる自分。


彼は記憶と想像力で行きたいところへ行き、

会いたい人に会い、自由に気ままに、過ごすことにするのです。



話せない彼とのコミュニケーションをはかろうと、

言語療法士が瞬きで会話をしようと提案します。

イエスは瞬き1回、ノーは瞬き2回。

単語を表す時は、アルファベットを読み上げてもらい、

使いたいアルファベットのところで瞬きをする。

それを繰り返して、彼の言いたい言葉を理解する。



スゴイ・・・この方法。

瞬きだけで会話する。

アルファベットを読み上げる相手も根気のある人じゃないとやれないと思う。

瞬きだけで、彼は本の出版に挑戦することになる。

20万回の瞬きで、彼は本を書きあげる。



重く暗くなりがちな内容のはずなのに、そんな感じは全くない。

映像の美しさと、彼のユーモアな人間性のおかげなのかな。

ジャン・ドミニク・ボビー。

素敵な人です。



観て良かったです。

本も読んでみたくなりました。