ヤンゴンの暴走車!? | CBX1000 & Ninja250 カスタム日記

ヤンゴンの暴走車!?

ヤンゴンの渋滞が酷すぎるのは周知の通りだが、
渋滞の時も、又、比較的空いている時も、
爆音を撒き散らし突進してくるのは、
大型SUVでも、太いマフラーを装着したスポーツ・カーでもない。
定員乗客数:20名程度の小ぶりのバスなのだ!。

ヤンゴンの渋滞を掻き分け掻き分け、
“そこのけ、そこのけ、おいらが通る!”
・・・ ってな感じで、前のクルマを煽りまくる。

スムーズな流れにおいても、ちょっと全車がもたついていると
追い越し可能な時には、
対向車が来ているのも関わらず追い越しをかける。
オンボロエンジンが悲鳴ににも似た爆音を発するので、
クラクションはいらない。(笑!)

対向車は突進してくるバスに恐れをなして、
自ら端に寄って道を開ける。
あの爆音とあの図体(ずうたい)に恐れをなさない者はいない。(笑!)
捲り、幅寄せ、割り込み ・・・ 何でもあり!。
バンバン、クラクションを鳴らしながら突進して行く。
さながら、象かサイの突進風景を目の当たりにしている様だ。

かくして、ヤンゴンのバスは、
差程の遅れも無く、乗客を目的地に運ぶ。

そんな運転だから、時には軽い接触事故も起こす。
しかし、接触を知ってかしらずか、あの図体(ずうたい)にも関わらず、
逃走を計ろうとするから恐ろしい!。(笑!)
車線をはみ出して必死に逃げる。
まだ、人間味のあるドライバーは、
渋滞の中、追いかける事も出来ずに泣き寝入りをする事もしばしば。
何と!、バスが逃げおおせてしまう事もあるのだ!。

水祭りの際、
逆にバスのサイドミラーを壊して逃走したフェリーがいた。
※ フェリー:トラック(軽四~2t程度)の荷台に幌を張り、
簡易椅子を設けて人を運べるようにしてあるクルマの事。

目の前で起きた出来事だったので、どうなる事かと見届けていると、
ミラーを壊したフェリーは素知らぬ顔で逃走を計った!。
それを見るや、
バスの車掌(主な仕事は、客からの料金徴収と混雑時の前方の交通整理)が
バスから飛び降りて必死に走る!!!。

100m程先でフェリーに追いつき、
ドライバーを運転席から引き摺り下ろして、
物凄い剣幕で怒鳴りつけていた。
人間、自分がやった時には必死に逃げて、
自分がやられた時には、
必死に追いかけるのネッ!、
本能のままに!。(笑!)

ヤンゴンの陸の王者は、小型のバス。
多少、朽ち果てた外観は、日々の闘いで受けた傷を晒しているが如く、
あたかも勇猛果敢な特殊部隊の隊員の勲章の様 ・・・。

バスの中も相当なヤレ具合なのは言うまでもない。
(実際に2度ほど乗車経験あり。)

そして今日も、
爆音を撒き散らしながら、
市民を目的地まで運んでいる ・・・。