和僑と30年後の日本街 | cbsolutionsのブログ

和僑と30年後の日本街

最近、和僑という言葉をチラホラと聞くようになりました。華僑の日本人版の事です。

今までいろいろな国に行きましたが、どの国にでも中華街はありました(ベネズエラの田舎町にも!)。世界中に散らばった中国人、華僑たちはそれぞれの土地に根付き、華僑ネットワーク内での情報交換、相互補助を行ってどんどん成長していきました。数世代も海外の土地に根付いている華僑もいて、それぞれの国での地位も高めていき、政治経済に大きな影響力を持つようになった例も多くあります。彼らはその土地の言語を操りつつも、母国人同士と強いきずなで結ばれています。

(正確には華僑とは中華人民共和国の国籍も持つ二重国籍者ですが、今回は一般的な認識としての華僑・華人の話です)


現在の華僑の発端の多くは、中華商人か苦力(クーリー)と呼ばれる奴隷として中国から輸出された人々です。奴隷として輸出された人々も彼の地で成功した同郷人の助けを借り、社会的地位を徐々に向上させました。


ではこれから形成される和僑と和僑ネットワークとはどういう物になるのでしょう? $cbsolutionsのブログ



和僑の中心となるのは、やはり中華商人と同じように起業家たちではないでしょうか。ただ和僑の場合は商人というよりも、技術をもった人たちのような気がします。この技術をアドバンテージに、それぞれの土地での商品、サービスを開発し、それと同時に地域にも貢献する。まだまだ日本人は多くの国ではブランドであり、それがビジネスにとってプラスに働くと思います。品質の高い物を手ごろな価格で提供し、人々の生活を改善しつつビジネスを行う。またインターネットを活用して、全く違う地域の和僑と協力してビジネスを行っていく事も可能です。

他にもサービス業等での進出も考えられます。それぞれに土地にないサービスを提供するニッチビジネスから始まり、徐々に他のマーケットにも展開していく。よく言われるように日本のサービス業は世界でもトップクラスだと思いますし、十分他国のマーケットで勝負できると思います。


ベンチャーなどでも、M&Aを通じて海外市場に進出するところもでてくるでしょう。こういう企業が先鞭を取って本当の意味での進出企業との文化的な融合の見本になる様な所が出てきても面白いと思います。


現在多くの駐在の方が海外におられますが、彼らは和僑ネットワークの中ではネットワークをつなぐ役割りになるのではないでしょうか?任期を終えられると帰国され、また違う国に赴任されたり、新しい人が来たりで、違う土地、違う世代をつなぐ役割があるのではないかと思います。また和僑の中心となる起業家精神あふれる人たちと大企業をつなぎ、より大きなプロジェクトを進める役割になるのではないでしょうか。


そうしてそれぞれの和僑が数世代にわたって違う国に根付き、それぞれの地域で地位を認められ、30年後、40年後には現在の中華街の様に世界のあらゆる土地で日本街ができるのでしょうか


勝手に和僑について、色々妄想しましたがかなりワクワクします。現在、様々な業種の方が東南アジアをはじめ多くの地域に進出しています。もちろん大企業もいますが、中小企業やベンチャーもいます。全ての企業がそれぞれの土地に根付くわけではないでしょう。海外でのビジネスは一筋縄では行きませんし、それぞれの土地に根付くとなると他の問題も色々出てきます。しかし、今海外に腹を括って出て行っている会社が30年後にどうなっているかを考えると非常に楽しみです。