「経営者という『人種』は、もともと『運動神経』がいいんだから、
 その人に『気づき』さえ与えれば、それだけで企業は変わるんだよ。
 そうすれば、その後は勝手に再生していくのさ」
 
 先日、ある企業再生のコンサルタントの方とお話をしているときに、
 その方が言われたのが冒頭の言葉です。
 
 得てして企業外のコンサルタントや専門家と呼ばれる人は、
 その人主導で、経営改善をすすめようとします。
 
 しかし、そのやり方でうまくいく企業ももちろんありますが、
 うまくいかない企業も同じくらいあります。
 
 それはナゼでしょう???
 (そもそもコンサルタントが間違っている、
  というケースもあるでしょうが・・・)
  
 それは、経営者(≒キーパーソン)に『気づき』があるか・ないか、
 の差によるところが大きいのです。
 
 経営者が納得して、自ら進んでやるか、それともやらされるか、
 と言い換えてもいいでしょう。
 
 ですから、たとえば、他人がつくった「事業計画」が往々にして
 役に立たないのは当たり前といえば、当たり前のことなのです。
 
 
 その人が自ら、その必要性に『気づき』、腑に落ち、血となり肉となって、
 そこで初めて「前のめり」で取り組むことが可能となります。
 
 ですから、「気づき」の有無が企業の「未来」を左右するのは当然ですね。
 
 
 では、なぜ「気づき」が必要なのでしょうか。
 冒頭のコンサルタントの方は興味深いことを言われていました。
 
 「アメリカやヨーロッパは、基本的に『キリスト教の国』だから、
 『神の啓示』などに表されるように、『上から指示や指揮』で行動する
 文化がある。だから、たとえばMBAをとったコンサルタントの意見を
 忠実に守って、成果をあげられる国なんだ」

 「だけど、ここは日本。
 日本はね、『仏教の国』だ。だから、自分で『気づき』を得ることによって
 はじめて本気になって行動することができるんだ。
 そして、その『気づき』のことを『悟り』というんだよ」


 いくら腕のいいコンサルタントを雇ったところで、成果は自分次第です。

 経営者自らが、自らの責任で「気づき」を得る、
 そして本気になって取り組めば、変わらない企業なんてありません。


 再度、冒頭のコンサルタントの話です。

 彼は、経営者が「気づき」を得て、本気で取り組んで「自立」したときは、
 その会社との契約を打ち切り、そこから離れていくそうです。

 なぜですか?そんな「おいしい企業」なのに、という私に彼は、

 「だって、私の会社じゃなくて、その人の会社なんだからさ。
  ずっと面倒みられるわけじゃないしね」


 そう、あなたの会社の命運は、他の誰でもない、あなたが握っています。

 覚悟ができましたか?

 覚悟を決めて、また今日から張り切っていきましょう♪