デリケートなソリッドブラックの代名詞ともいえるボディカラー202ブラック
かなりの洗車の達人でもない限り、丁寧に手洗い洗車をしているつもりでも数年経過すると微細なスクラッチ傷だらけになってしまいます。
洗車時以外でも、乗り降りの際にサァ~とボディに擦れたとか、カバンのバックルがコツンと当たったとか、気づかない内に何かしらの原因で微細な傷が付いている・・など、よくある話ですね。
結論から申し上げますと、”残念ながら無傷で乗るのは無理なボディカラーです・・”となります
今回のマジェスタも、大事にされご自身でお手入れされていたらしいのですが、いろんなダメージが気になってきて、プロに頼んでもっとキレイにしてもらおうと思われてご依頼いただきました。

磨き前
スタンダード磨き後
もっと強い研磨を入れることで、もう少し傷を消し込むことも出来るのですが、今後の塗装のことも考えて深い傷はあえて残しております。
オーナー様との事前打ち合わせの際に、いろいろとヒアリングさせていただき、
・めちゃくちゃキレイにしてもらっても、自分でその状態を維持できる自信がない。
・気に入ってる車なので、まだまだ乗り続けたい。
・ほぼ屋外保管である。
これらの条件と塗装面の状態を合わせて考慮しオーナー様とご相談の結果、スタンダードポリッシングで対応させていただきました。
塗装膜厚を極端に減らすハードな磨きは、仕上がった時のボディの輝きは極上かもしれませんが、それと引き換えに今後の塗装にとってはマイナスに作用してしまう場合もあります。
傷を全部消したからスゴイんじゃないんです。
オーナーの方のご要望とその車の塗装コンディションに合わせた磨き作業が一番です♪
左サイド面 磨き前


右半分のみ磨いてみました。
微細な傷による表面の白ボケ感が解消されて、本来の黒の深みが出てきました。
こんな感じで全体をバランスよく仕上げていきます。
「コーティングしとくと傷が入らない」
と思っておられるエンドユーザーさんも多いかと思われますが、残念ながらそれは都市伝説みたいなもんです。
○Hなどとコーティングの被膜の硬さを謳ったボディコーティングもまだまだ多く存在しますが、結局はもとの塗装質の硬さに依存してしまいます。
確かにボディコーティング未施工の塗装よりも傷は入りにくくなる傾向にはありますが、お手入れの仕方によってはまた段々と微細な傷が増えてきてしまう場合もあります。
いかに、洗車のツボを押さえたお手入れを行うかが重要なんですが、なかなか難しいですよね。
当店のお客様にも様々なお手入れのアドバイスはさせていただきますが、あまり神経質になり過ぎない方がいいですよ~ともお伝えしております。
それでないと、乗れない車になってしまいますからw
でも、日頃の扱い方に少し注意しながら丁寧に車を取り扱うことで、長い目で見れば随分と違ってきますので、日頃から車と優し~く接してあげてくださいね。