1時間ほど雨の中のキラキラ光が反射する夜道を車で走り病院へ着いた。
先ほど救急搬送された患者の身内ですが・・・
受付で中に案内されて兄の元へやっとたどり着いた。
兄と会ったのはいつだったかな・・・車を運転しながら考えていた。
そんなに離れている距離ではないのにずーっと兄とは疎遠になっていたのだった。
母が病に倒れてからは実家に足を向けていなかった。
一人でどんな暮らしをして過ごしていたのか、
母が元気でいたときは実家に頻繁に行ったりもしたが、
20年以上前から、兄は仕事もせず 半ばひきこもりのような生活をしていた。
そんな兄が一人暮らしをしていた実家に行くのが嫌だった。