CLICK右差し“チェボンギュンの顔の骨のお話” (韓国語版) 




エラ削り手術の間違った診断による

再手術時の副作用 

専門医が直接説明します


両顎手術の副作用作用について

何度か詳しく

一つ一つ説明して来ました。 

前回の総論に続き

今日からは各論について

一つ一つ詳しく説明します。

 今日はある患者に

お問い合わせいただいたのですが

2年前に下顎角折骨術

(エラ削り)を受け

今年の春に

両顎手術を受けたのですが

右下顎の感覚がないそうです。 

それで、今日は

この話をしたいと思います。


 私がいつも言っていますが

癌手術だけが

診断が重要なのではなく

美容手術も診断が重要だと

申しあげています。 

さらに「エラ削りだけで3回目」

という話をアップしたことも

あります。

 もちろん癌手術のように

診断が間違っているからといって

命が危ないわけではありません。 

それでも、美容においても

なぜ診断が重要かというと

診断がうまくいかないと

気に入った結果になりません。 

すると、患者はがっかりして

より良い結果のために

病院をあちこち歩き回って

その分お金もたくさん使います。

もちろん根本的な解決策の他に

次善策があるかもしれません。 

ただ、次善策の手術を

受けるとしても

根本的な解決策は

別にあることを

知っておかなければならず

したがって期待値を

下げなければなりません。

 そうでなく

次善策が根本的な解決策だと

思っていると

絶えずがっかりして

絶えず病院や医師を

訪ねることになるでしょう。 

ところが、診断が

正確であるためには

すべての手術が

できなければなりません。

 骨の手術をせずに

プロテーゼの手術だけをする

病院に行けば

顔の骨の手術は危険なので

プロテーゼだけ入れようと

言われるでしょうし

輪郭だけする病院に行けば

両顎手術は危険だから

輪郭だけしようと

言われるでしょう。

 もちろん、すべての手術が

できなければいけないわけでは

ありません。 

各手術について十分理解して

色んなケースによって

どの手術をすればいいのか

手術を受ければ

どのように変わるのかを

しっかり把握しておくべきです。 

実際に両顎手術はしませんが

正確な診断を下して

私に患者を送ってくれる

院長もいらっしゃいます。

 


今日は診断を誤って

エラ削りの手術を受けたのですが

効果が少ししかなく

結果が良くなくて

結局はきちんとした診断を受けて

両顎手術を受けることが多いです。

 最近、特にたくさん訪ねて来て

実際に…

結局は…

両顎手術を受ける方々が多いです。

 では、このように

再手術を受けるときに

危険性が大きくなったり

副作用が増えたり

しないでしょうか? 

この時は神経損傷… 

特に下顎と下唇の感覚を担う

下歯槽神経の損傷の頻度が

増えます。

 このように神経損傷の頻度が

増えるという内容で

私が2013年度に

Plastic and Reconstructive Surgery[PRS]という

国際学術誌(SCIジャーナル)に

発表したことがあります。 

このように神経損傷が増える理由を

明らかにし

神経損傷を減らすための方法まで

提示しました。

 日本、中国、韓国などの

アジア諸国を除く

アメリカやヨーロッパなどでは

エラ削りや頬骨のような

輪郭手術がほとんど

行われていないので

不思議に思って

論文を見られたかもしれませんね。

 実際、私が海外研修時代

エラ削りや頬骨縮小をしていると

カナダ、オーストラリア

米国などから来た友人たちは

なぜこんな手術があるのかと

不思議に思って

集まって来ました。

それほど珍しい手術なのです。 

ドイツのミュンヘンで

開院している友人が

輪郭手術を見に

当院に来てもいいかと言って

今年の冬に訪れて

私の手術を見学する予定です。 

よく実施されておらず

不思議な手術なのです。 


ちなみに

Plastic and Reconstructive Surgery,PRSというジャーナルは

アメリカ整形外科の

学会が発行するジャーナルで

世界中の整形外科医なら

最も論文を載せたい

整形外科ジャーナルの中で

最も有名で

最も知られているジャーナルです。 Impact Factorという

利用指数がありますが

この指数ももちろん

内科外科学のジャーナルに比べると

低いですが

整形外科関連ジャーナルの中では

一番高いです。 


次のジャーナルです。 

一番上の丸の中に「AMERICAN SOCIETY OF PLASTIC SURGEONS」と書かれているように

アメリカ整形外科学会で

発行するジャーナルです。



このジャーナルに

私が発表した内容を

今から詳しくお知らせしますが

Plastic and Reconstructive Surgery131(2)、231-237e

2013から抜粋しました。 

もちろん、この論文は

私が下歯槽神経損傷を

予防する技術である

「Manual Twist Technique」を

開発する前に作成して

発表した論文です。 

その当時、神経損傷を

予防する方法を発見して記述し

その後Manual Twist Techniqueを

開発して一緒に使用しているので

今はいくらエラ削りの後に行う

両顎手術であれ

ひいては両顎再手術であれ

神経損傷の可能性は

ほとんどないと考えても

いいと思います。 

ひょっとして、万が一…

もし神経損傷になったら

(私が私のブログで手術とは

人の体にメスを当てて

ノコギリを当てる行為なので

いつも万が一のことを

考えなければならないと

言っています。 

完璧な手術がなく

副作用のない手術がなく

副作用なしに手術する

完璧な医師もいません。)

万が一、神経が損傷したら

切断されたら

私はその場で神経接合をします。 

その狭い口の中で

それも骨と骨を分割

広げておいた骨の間で

どうやって神経接合をするのかと

信じられないという方も

いらっしゃるんですが

やります···。


したがって

永久的な感覚損傷の心配はないので

[両顎手術]受けてください!!!



 論文のタイトルは

上の写真でご覧の通り

「下顎角縮小術

すなわち下顎角折骨術が

下顎枝視床分割折骨術(BSSO)

施行時に

下歯槽神経損傷の頻度に

及ぼす影響」です。

つまり、下顎角折骨術を受けた後に

両顎手術を受ける場合です。 

このように再手術を受ける

主な理由は

最初に診断を正確に

受けることができなくて

つまり、住所書き間違えの

ミス手術を受けて

結果に満足できず

(もちろん効果がないわけでは

ありませんが

患者が満足できる結果が

出なかったので)

この病院、あの病院と訪ねて

ついにまともな診断を

受けたのですが

両顎手術を受けてやっと

患者が望む結果を

得ることができました。 

この時、下顎を折骨する

BSSO施行時に

下歯槽神経損傷の頻度が

増えたかどうかを調べるのが

この論文の主題でした。


この論文を

作成するようになったきっかけは

私が再手術を専門と

しているのですが

副作用が生じ

合併症が生じて

私の所に再手術を受けに

来られるのではなく

結果が気に入らなくて

すなわち不満足で

私を訪ねて来る方が多いです。 

ところが

不満足を訴える患者の中には

実際に矯正が不十分で

例えば頬骨が少なくなったり

下顎角が折骨が少なくて

効果が少なく

これによって不満足を

訴える場合も多かったのですが

特に診断が間違って

完全に誤った手術を受け

効果が少ないと訴える方が

多かったのです。

 上に申し上げた通り

住所を間違えているのです。 

その理由をよく見てみましょう。

 患者に最初の手術を

受けることになった

きっかけを聞いて

最初の手術をした病院での

相談内容も

もう一度考えてみて

最初の手術を受けた病院の

院長たちのプロフィールを

調べた結果

診断自体が間違っている

という結論になりました。 

なぜなら、上記の通り

正確な診断が下されるためには

すべての手術ができなければならず

たとえすべての手術ができなくても

すべての手術について

把握していなければならないのに

これが足りなかったようです。

 もちろん理解して知っていながら

施行するのが

負担だったかもしれませんし

患者の負担を軽減するため

だったかもしれません。

 ただ、そのような場合は

「最善策はどんな手術で

次善策として

このような手術がいいです。」

と、最善策と次善策を

同時に言ってくださればなと

残念な気がします。


 実際に私を訪ねてくる方にも

いろいろなオプションを

説明します。

 例えば、シャクレ顎の患者が来て

ひどくない場合は

根本的な矯正法は両顎手術ですが

シャクレがひどくないので

下顎を全般的に減らす

矯正法もあります。

 患者がどの程度の好転を希望し

どの部位の好転を希望するか

によって選択してください

 と言います。 

とにかく、このようなきっかけで

ケースを集めて

下歯槽神経損傷の頻度が

実際に大きいのか

そしてその理由は何なのか

予防法は何なのかについて

論文を書いてPlastic and Reconstructive Surgeryという

SCIジャーナルに

発表することになりました。 


Abstractは以下のとおりです。


上に緑色の丸で表示した部分が

著者のリストです。

 私が論文のすべての計画から

患者のレビュー分析

論文作成などをして

第1著者として入っていて

助言をしてくださった

教授達の名前が

その後ずっと出てきます。

 Abstractを要約すると

この論文の概要は

下顎角折骨術を受けた患者が

Sagittal Split Ramus Ostoetomy

(下顎手術)を受けた場合

下歯槽神経の損傷頻度が

増加するかを調べたものです。

 2009年から2010年まで

Le Fort I Osteotomy(委託手術)とSagittal Split Ramus Osteotomy

(下顎手術)を受けた患者のうち

過去に下顎角折骨術を受けた患者と

下顎角折骨術を受けていない患者を

2つのグループに分けて

チャートレビューを通じて

SSROの手術中に神経が切断され

神経接合を受けた患者を

神経損傷とみて

これらの頻度を比較しました。

上述のように

神経が損傷すると

神経接合をすぐにします。 

もちろん、その狭い空間で

髪の毛より細い糸と針を利用して

直径1~2ミリの神経を

6針ほど縫います。 

簡単ではないですㅠㅠㅠㅠ

しかし、こうしてこそ

永久的に感覚消失がありません。 

調査の結果

過去に下顎角折骨術を受けた

患者の場合

SSRO時に下顎神経損傷の頻度は

11.5%で

過去に下顎手術なしで初めて

SSROを受ける患者の場合

1.6%で

下歯槽神経損傷が発生しました。

 統計的にも有意な差がありました。 もちろん、技術がさらに発達し

これよりはるかに少なく

実際はほとんどないと

考えてもいいです。

 そこで結論的に

両顎の手術方法である

SSRO時に

下歯槽神経の損傷程度は

過去に下顎角折骨術を受けた場合

そうでない場合に比べて

著しく増加することが

わかりました。

 下記の写真をご覧いただくと

参考までに

今回の論文に参加してくださった

教授の名談が羅列されています。 

台湾にいらっしゃる

私のMentorである

Dr.Lun-JouLo教授に

アドバイスをいただき

ソウルSumsung病院の

オ·ガプソン教授

コ·ヤンジョン教授

(今は漢陽大学にいます)に

この論文に多大な御協力を

いただきました。



 論文について詳しい内容を

話します。


この研究は2009年から2010年まで

下顎手術である

Sagittal Split Ramus Osteotomyを

単独で実施したり

上顎手術である

Le Fort I Osteotomyのように

実施されたり

他の手術と一緒に実施された

 患者169人を対象に

チャットレビューを通じて

研究を行いました。 

手術方法は下歯槽丈神経の損傷を

最小化するために

Obwegeser-Dalpontの

テクニックを

Dautery modificationした方法で

施行し

手術は一人の医師がすべて行い[Singlesurgeon;

B K Choi(チェ·ボンギュン)]

サムスン医療院で

IRB承認を受けました。

 IRBは最近、やはり

某長官の娘の論文問題のおかげで

話題になった用語です。

 IRBはInstitutional Review Board

の略で臨床倫理委員会です。 

人を対象に新しい手術方法など

をテストしたり

結果を判定する際に

倫理的な問題などを評価する

各機関内にある

内部審査機構だと思ってください。

 ところが先日

話題になった論文は

IRBの承認も受けずに

未熟児の子供たちを相手に

血を抜いて検査をして論文を書いて

問題になったことがありました…

 巷では、その時代には

IRB規定が確立されて

いなかったため

問題にならないという

話もあったり…

 このように基本的な

倫理規定もないから

我が国で発行される論文は

読むに足らないし

外国で相手にしてくれないという…

私もたまに国内学術誌が

配られたらそのまま…


過去に手術歴のある患者は皆

他の病院で美容的な目的で

下顎角折骨術を受けており

当院で

CephalometryとPanormaview

などの検査を行いました。


データは性別、年齢、過去の手術歴

手術の過程および

下歯槽神経の損傷状態と

神経接合の詳しい分析などで

処理しました。


 次はこの研究の結果です。



 SSROを受けた患者のうち

過去に下顎角折骨を

受けていないgroupの患者数は

155人で、男性25人、女性130人で

平均年齢は24.6歳でした。

 過去に下顎角折骨術を受けた

groupの患者数は13人で

男性2人、女性11人で

平均年齢は25.9歳でした。 

下顎角折骨を受けていない

groupAは患者数は155人で

両顎を手術するので

SSROは310ケースで

この中で神経が損傷し

神経接合をした場合は5ケースで

1.6%の神経損傷率を示しました。

 一方、過去に下顎角折骨を受けたgrouBの患者数は13人で

両顎を手術するので

SSROは26ケースで

このうち神経が損傷し

神経接合をした場合は3ケースで

11.5%の神経損傷率を示しました。 pvalueは0.0001以下で

統計学的に有意な結果であることが

わかりました。 

groupBに属する

神経損傷を受けた患者3人の

詳細なデータは以下の通りです。 

一人は27歳の女性患者で

歯槽骨の前突症で

過去に頬骨縮小術と

下顎角折骨を施され

効果がなくて

Le For OsteotomyとSSRO

そして顎先の手術を受けました。

 この患者は手術過程で

下顎角の下面を変える過程で

神経が損傷して神経接合をし

後ほど顎の感覚消失を訴えました。

 2番目の患者は31歳の女性患者で

顔面非対称で

下顎角節骨術と顎先整形術を受け

効果不足でLe Fort IOsteotomyとSSROを施行されました。 

この患者は手術過程で

下顎角の視床分割が誤って

希望しない方向に骨切りされ

神経が損傷し

神経の位置を変えて

神経接合をしました。

 後で顎先にピリピリする痛みが

治りました。

 最後の3番目の患者は

25歳の女性患者で

長い顔とシャクレ顎だったため

下顎角折骨術と顎先縮小術を行いLeFort OsteotomyとSSROを行い

下顎角が分割される過程で

前方と垂直分割過程で

望まない骨切りをされ

神経が損傷し

神経位置変更と共に

神経接合術を行いました。 

その後神経学的に

感覚低下は残っていません。



 上表を見ると

NerveInjuryTypeといって

3人ともtypeVIとなっています。 

これは神経の損傷度を示す

Sunderland NerveInjury Classificationの

分類による結果です。 

Sunderland typeVIは

完全切断を意味します。 

しかし、上記の結果を

申し上げたように

全部で神経接合を行い

最終的に感覚低下が

ない場合もあり

感覚低下がある場合

徐々に神経が回復して

感覚の消失はないと考えられます。 

感覚が完全に消失していたら

私を今まで放って

おかなかったでしょう。


 論文に発表したケースの

写真をご覧ください。



上の写真は

今回の論文で発表した

下顎角折骨術を受けた後

Two jaw surgeryを受けた

患者のレントゲンで

論文に挿入された写真です。 

もちろんこの前後の写真では

今回の神経損傷に関する内容や

神経損傷が起きた原因や

神経損傷予防するための方法などは

出ていません。 

論文に出ている写真ですので

参考にしてください。




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