輪郭手術について
間違った情報3-感覚低下(このような副作用はありません)
下顎です。
今日は感覚低下という
副作用について説明します。
カウンセリングしながら
一番変に思った噂(?)が
輪郭手術の時に
感覚が落ちる
という話です。
当然の副作用だと思っています。
ㅠㅠㅠㅠ
韓国には
顔の骨手術を専門に
医師たちにトレーニングする
顔の骨専門の病院がないので
間違った情報があまりにも
多いです。
何の対策もない手術法
検証されていない手術法
自分なりの方法で
自分が独自に開発したと…
そのように良い手術法なら
国際学術誌に
論文で検証を受けるべきです。
もちろん、外国で
顔の骨を専攻して
きちんと手術をしている方も
多いです。
私が国際学術誌
(SCIジャーナル)に
発表した論文が
両顎手術時に
神経損傷を減らす方法
です。
British Journal of Oraland
Maxillo facial Surgery
に掲載した論文です。
下記リンクを直接クリックすると
詳細をご覧いただけます。
問題は
エラ削りや顎先手術のような
顔面輪郭手術時に
感覚低下が起こる
という噂です。
思いもよらなかった切開法
にその原因がありました。
顎先とエラ削りを同時に手術する
いわゆるVライン作りや
回し切りなどをする時は
神経を触らず
神経の近くにも行きません。
もちろんここで神経というのは
下歯槽神経…。
この神経が
顎先の穴から出ると
おとがい神経
と名前が変わります。
この神経を
傷つけないために
口内切開をする時は
神経上部の口の粘膜には
切開創を作らず
完全に残します。
そうすると
神経が引っ張られる現象が
発生しません。
神経が切れなくても
引っ張られるだけで
感覚低下は起こり得ます。
神経の一部が損傷するのですね。
ですから、それさえも
予防するために
顎先の神経が出てくる
顎の近くの粘膜は
完全に残しておきます。
写真で説明いたします。
上の写真の青い丸の穴が
おとがい孔(Mental Foramen)
です。
この穴から下歯槽神経が
出てきますが
この穴を出て神経の名前が
下歯槽神経からおとがい神経に
変わります。
この神経は下唇と下顎の感覚を
支配します。
なので損傷を受けると
感覚が落ちます。
完全に切断された場合
よだれを垂らしてもわからないし
ご飯を食べこぼしても
わからなくなります。
なので手術の時は
この神経が痛んだり
さらに伸びることも
予防する必要があります。
次のように切開します。
顎先手術とエラ手術時
顎先の切開(黄矢印)と
エラ削りの切開(緑矢印)
をします。
つまり、青丸のおとがい孔の
上の方は切開しないので
神経が伸びることも
予防できます。
実際の切開および縫合写真を
ご覧ください。
まず、エラ削りの下顎骨切り時の
切開と縫合後の写真です。
切開は3cmくらいだと
思ってください。
最近は切開を長くしません。
切開が長いと
その分、痛みや傷組織による
トラブルが発生する確率も
高くなります。

実際に再手術のカウンセリングに
来られた方の
状態を見ると
以下のようになります。
顎先とエラの切開創が
繋がっています。
そのため、軟部組織が
すべて引っ張られたり
持ち上げられたりすることで
青い穴の神経が
引っ張られるようになります。
そうすることで
感覚低下が起きます。
初めは両顎手術でもないのに
なぜ顔面輪郭手術時に
感覚低下が起こるのか、
またまぜ患者が心配するのか
非常に不思議で
理解できなかったのですが
切開創を見て
理解することができました。
きちんと切開すれば
感覚低下は起こりません。
もちろん感覚低下は
回復しますが
予防できるのであれば
いくら短い期間でも
苦労する必要はないでしょう。
今日は顔面輪郭手術の
副作用感覚低下について
お話しました。
きちんと手術を受けたら
感覚低下という副作用は
起こりませんので
心配なく手術を受けてください。
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今日のオマケは
国の料理ではなく機内食^^
マイレージを払って
ビジネス席に乗りました。
長距離じゃなくて短距離なので
そんなに豪華なサービスは
出ないようです。
パンとサラダ!!
昔から議論され
問題も多かったラーメン。
みんな食べるから
私も食べてみました。
揺れる飛行機の中で
熱いラーメンを食べるべきか···。
「ワインは6種類ですが
少しずつ差し上げますから
試飲してください。」と。
私は試飲はしません。
どうせ全部飲みますから^^

