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エラ削り再手術 -2
今日は
エラ削り再手術がなぜ難しいのか
についてお話しいたします。
以前
エラ削り再手術の原因について
お話ししました。
まず顔面輪郭再手術が難しい理由について
だったのですが、
内容のほとんどが重複するかと思います。
エラ削り再手術が難しく危険な理由は
1つ目、
全ての顔面輪郭手術において該当する事ですが
特にエラ削りの場合
手術の視野が狭く深いです。
それ以前にお話ししたように
癒着も大きな役割をします。
つまり、
組織は固くなっており広がらず
手術部位は深く目に見えないため
難しい手術になるしかありません。
2つ目、
骨を再手術するためには
骨についている筋肉を
持ち上げなくてはいけないのですが、
本来の骨膜とは異なり
引き上げるのが簡単ではありません。
しかも
初手術で既に骨を切っていると、
切骨面には骨膜がなく
とても固く筋肉に付いていて
剥離する事が大変難しいです。
しかも切った断面は後ろ側で
ほとんど見えない部分なため
より大変です。
無理やり力で剥がそうとすると
周辺の血管が切れ、
そうなると出血がたくさん生じます。
もちろん
その分腫れも酷くなります。
3つ目、
上記と関係のあることになりますが
最も重要なことです。
別名“解剖学的な歪曲”が起こる
という事実です。
以前にもお話しした事があります。
これはAnatomical distortionと言います。
上で説明した通り
癒着等により解剖学的な構造物が
きちんとした位置にいないという事です。
簡単にいうと
癒着により引っ張られた方向へと
流れてしまう事です。
簡単には筋肉から
深刻には血管と神経まで。
なので
再手術経験が多くない場合
当然ここら辺だろうと
その横に切開を入れたり
施術をするのですが、
血管が破裂して出血が起きたり
神経が傷ついて神経が切断されてしまう症状が
生じたりもします。
つまり、
再手術は
かなり慎重に行わなくてはなりません。
特にエラ削り再手術時
血管の位置の歪曲により、
間違えて切開をしてしまい
出血が生じる事があります。
周囲を通っている大きな血管には
顔面動脈と下顎後方静脈という血管があります。
これらはエラ削り手術時
傷つく事がない血管ですが、
再手術では
上でお話しした解剖学的な歪曲現象により
手術範囲まで入ってきているケースがあります。
これを無視し再手術を敢行しては
大きな出血が生じます。
出血が生じた場合
止めるのが簡単ではありません。
このように
エラ削り再手術は難しいため
その分
経験がかなり必要です。
初手術に比べて
かなり経験が多い医師から
手術を受けなくてはいけないと思います。
最後に
再手術を受けようとしている患者さんたちに
お願いしたい事項があるとしたら
いつでも再手術を行う時期は
初手術から離れれば離れるほど良いです。
つまり、
充分に時間が経過してからにしてください
というお願いをしたいです。
もちろん
再手術経験が多い医師を探さなくてはいけないのは
当然です。
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