CLICK右差し“チェボンギュンの顔の骨のお話”

 

 

 

 

 

口唇口蓋裂(口唇裂・口蓋裂) 両顎手術

 

 

 

 

今回は口蓋裂または口唇裂手術を受けた患者が

両顎手術が必要な理由ついて

お話しようと思います。

 

 

 

口唇裂は生まれた時からが分かれて生まれてきた場合で、

 

口蓋裂口の天井が分かれて生まれてきた場合です。

 

 

 

2つのケース全てが同時に起きてしまうわけではないですが

生後1年になる前に手術をしてあげますよね。

 

 

 

 

 

 

それではこのような口唇口蓋裂両顎手術

どんな関連があるのでしょうか?

 

 

 

 

私たちの体は傷ができて治癒されても

以前のような柔らかい肌には戻りません

 

 

 

 

 

よく見られる例として

 

腕などに火傷を負った方たちを見ると

肌が引っ張られていて

 

そして瘢痕拘縮を起こして硬くなっている場合がありますよね。

 

 

 

瘢痕または残痕とも言いますよね。

 

 

 

 

 

このように私たちの体は

 

外部の傷でも、手術による傷でも

一度組織に傷ができると

 

治癒しながら癒着(傷)が起きて硬くなります。

 

 

 

 

 

 

私が以前に顔面輪郭再手術が難しい理由として

このような癒着についてご説明しました。

 

 

 

口唇口蓋裂も同じです。

 

 

 

 

幼い時にできるものですが

上唇または口の天井に手術をするので

そこに傷組織ができ、

 

この組織もまた硬く引っ張られるため

 

上顎の骨の成長を邪魔します。

 

 

 

 

 

つまり、

 

上顎の骨が前に成長しなくてはいけないのに

唇や口の天井の傷組織により引っ張られて自由になれず

ちんと成長をすることができません。

 

 

 

そこで思春期が過ぎ、

つまり急成長期を通りながら

 

 

 

上顎の成長が追いつかず

これによって上顎の骨はお皿のように凹んでしまう現象が起きます。

 

 

 

 

 

これを償うように下顎の骨は過剰成長

前に出てしまうしゃくれ顎になります。

 

 

 

 

 

 

実際私が手術をした患者さまの例をお見せいたします。

 

 

 

 

上の患者さまの写真をご覧の通り

 

中顔面部が凹んでおり

顔面部は前に突出しています。

 

 

 

 

 

レントゲンを見ると水色矢印のとおり

 

上顎は低成長で中に入っており、

下顎はそれを補うようにより出ています。

 

 

 

 

赤い円の内側を見ていただくと

 

下の歯上の歯より

前により出ている様子が分かります。

 

 

 

 

 

実はこの患者さまはとても酷いケースではありません。

 

 

 

 

このように口唇口蓋裂による

上顎の低成長下顎の過成長の場合には

 

 

両顎手術

 

上顎を前に出してあげて

下顎を中に入れてあげる手術を

してあげることになります。

 

 

 

 

 

 

Q. このような口唇口蓋裂両顎手術は

一般の両顎手術に比べて簡単ですか?

 

 

 

 

 

A. よりもっと難しいです。

 

 

 

 

 

一般の開院している整形外科でも

口唇口蓋裂両顎手術をしていない理由です。

 

 

 

 

なぜ難しいのかは次回お話しようと思います。

 

 

 

 

 

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