エイモス・ギャレットが来た! 2010 | おんがく・えとせとら

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 昨年に続き、エイモス・ギャレット(68)が来日。今回はジェフ・マルダー(67)とのデュオです。こいつは、行かんわけにはいかんだろう!ということで、10月5日岡山はMO:GLAでのライブに行ってきました。
 開場時間18:30直前に現地に着くと行列はまだ10人そこそこだったので、昨年と違い最前列に座ることができました。客の出足は遅かったものの開演時にはほぼ満員、総勢60-70人くらいでしょうか。

 当日の機材は、エイモスはいつもの赤い3PU改造エスクワイアと、昨年同様サンバーストのスタッフォード・エレアコ、アンプはフェンダー・ブルースJr。今回は足下にダン・エレクトロのトレモロらしきペダルがあるのを発見しました。
 黒沢楽器が出しているスタッフォードにはトップ左肩にピンクフロイド「狂気」ジャケットのステッカーが貼ってありました。プログレファンなんでしょうか?やや違和感がありますね。

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$おんがく・えとせとら-sad1000 STAFFORD SAD-1000
$おんがく・えとせとら-danelectro DanElectro TUNA MELT

 テレキャスターは3つもPUがあるものの、今回はバッキングに徹していたせいか、全曲フロントPUで演っていました。フロント以外を使うのはチューニングの時だけ。
 テレキャスターは、フロントPU時には6弦5フレットのハーモニクスがうまく出ないので、リアPUに切り替えてハーモニクス・チューニングし、その後ボリュームとトーンを少し絞ってフロントPUに切り替え演奏開始、という手順でやってましたね。チューナーは使ってなかったようです。フロントPUのレースセンサーはローノイズな点を買っての採用かと思われます。あの甘い音の秘密は、フロントPU、絞ったトーン、少し強めのリバーブ、にあるようです。部分的にボリューム奏法を交えるなど、基本的にはアタックを抑えた音づくり。

 ロックギターの場合、往々にしてフルテンを基準に、そこから上の部分はエフェクターで加工し音を上乗せしていく、というのが一般的なスタイルでしょう。
 それを、フルテンじゃないところ…例えばボリューム、トーン7-8程度…を基準にして、ソロの場面ではボリュームを上げる、という引き算的な発想で使えば、ギター一本でも十分幅広く使えます。特にテレキャスターの場合は、ハイパスコンデンサーのおかげでボリュームを絞ってもそれほど音がこもらず、トーンを併用することでいろんな音作りが可能です。


 さて、一方のジェフはPU内蔵のマーチン00-18Hジェフ・マルダー・カスタム1本。
 下写真の、椅子の上に乗っているのが今回の持参品のようです。

$おんがく・えとせとら-geoff GT  00-18H中央2本が復刻版、右が'41オリジナル、左は00-40H

「Gee Baby,Ain't I Good To You」「Hongkong Blues」「Small Town Talk」など'79年来日ライブ盤でも演奏されていた曲のほか、エイモスによるパーシー・メイフィールド・ナンバーの弾き語り、インスト「Sleepwalk」ありで非常にリラックスした良いライブでした。

おんがく・えとせとら-geoff&amos おんがく・えとせとら-geoff1

 上は「Live in Japan」(左)と今回会場で購入した20曲入りアンソロジー「Rare and Unissued-Collectors'Item 1963-2008」。
 映画挿入歌、ビールCMでもお馴染みの「Brazil」は両方に収録されているものの、いずれも完奏版ではない。今回のライブでもイントロを弾きながら「これはやらないよ」といいつつも、鼻歌まじりに2人で少し演奏されましたが、またしても完奏なりませんでした。この曲はそういう位置づけなのか?非常に好きな曲だけにやや残念!ジェフのイントロの左手ポジションはやたら難しそうだった。

*9/24横浜のライブでは細野晴臣とのジョイントもあったようです。