コレクターなら、誰しも、博物館級と呼ぶ、もしくは呼ばれるものを所有したい!!と思う。
しかし・・・である。
この博物館級と呼ばれる物には、問題がある。
長年探し求めていた物に、突然、神様のプレゼントがある。
プレゼント・・・・???チャンスである。
今から、20年以上も前に、購入した布である。
バンコックの骨董街に、リバーシティ―なるビルがある。
テキスタイルを長く扱っている店から、出版された。
このコレクションに掲載されていない布があった。
コレクションの出典元は、Yangonの有名なディーラーだった。
Yangonのディーラーを訪れた際に、この本に出ている物は見ていたが・・・・・
実は、載っていない、素晴らしい布があった。
それは、この布だった。
19世紀後半の、宮廷の男性の布である。
バンコック在住の専門家の本によると、製作期間は6ケ月から、1年ぐらいかかるという。
そして、今日、これを作ることは出来ない。
理由は、糸が異なり、その職人も居ないという。
時間と金がかかるという。
本に載らなかった理由は、状態が悪いからであろう・・???と想像は付いた。
本を出版した店は、本に載せたコレクションを、すべて、アメリカ人のコレクターに売ったそうである。
私は、お気に入りの、この布を日本に持ってきた。
知り合いの、業者に見せたところ、これは、素晴らしいものを見せて頂いた!と、礼を言われ、
保管についての話がでた。
桐の箱に入れ、室温に注意してください!!
久しぶりに、桐の箱を開けた・・・・やはり、素晴らしい!!と思った。
さて、保管をどうするか???と、最近知り合ったバンコック在住の
学者に尋ねたり、業者に尋ねたりしている。
答えは、個人が所有すべきものではない!!・・・という話が出てきた。
文化遺産であり、残すべきものであるが、到底、個人レベルで、保管維持管理が出来ない。
よって、コレクションの展示会を開催し、そして、どこかの博物館へ寄贈し、保管してもらう事だ!!。
博物館級というものは、保管修理維持管理が、個人レベルではできない!!という話でもある。
貧級コレクターには、分不相応という話である。