井沢元彦著 小学館文庫 ブックオフで350円

この巻は全部信長の巻。僕は本当に歴史オンチなので、信長についてほとんど知らなかった。この本を読んでつくづくたいしたやつだと思った。あんなにたくさんの人を殺したんだ。戦国時代に生まれなくて本当によかった!仏教勢力も戦国大名も同じで勢力拡大のために取るか取られるか、取られる=殺される。そんな時代において、信長の殺戮には他の勢力と違い『天下統一』という大儀がった。他の大名にはせいぜい自国の勢力拡大しか頭にない。信長と他の大名ではスケールが違う。たしかにそうだろう。でもスケールが大きかったら大儀なのかな~

信長の殺戮は非戦闘員を含んだいたといっても、残虐とは言えない。この時代の仏教寺院は戦闘集団だった。僧兵は勢力拡大のためにもっとひどい虐殺をした。今の日本の常識で考えたらいけな。その通りだと思う

信長は宗教の政治的勢力拡大は戦闘によって弾圧したが、思想(教団)の根絶はしなかった。信長によって、日本の宗教には原理主義が無くなって日本人は宗教に対して免疫ができた。たしかに信長以降は大きな宗教対立はないかもしれない。自分の宗派のみ正しくて他の宗派は邪教だから正しい教えを広めるために戦う(聖戦)という原理主義は無くなった。この点はどうかな?信長がいない仏教国では原理主義の激しい争いが続いているのだろうか?例えばタイはどうかな?あまりないように思う。原理主義の対立が激しいのはキリスト教イスラム教等一神教に顕著で、日本の仏教に原理主義がないのは、もっと宗教の本質に係わる問題のような気がする。(この時代の日本は例外的に激しい争いがあったのかも)

また時代背景によって残虐かそうでないか変わるものだとは思うけど、例えば今現在でも日本の戦国時代のような国がある事は確かだろう。法治国家に程遠い国がある。そのような国で起こってる残虐な出来事も、今の日本の価値観で考えてはいけないのかな?そういえば生贄の風習は残虐か?人食い人種(差別的な呼び方のにおいプンプンだが)は残虐か?文明化されなければいけないのか?文明化とは西欧化か?大儀とは何か?価値観の相対化はどこまで必要なのか?

頭がパンクしそうだ

この本を読む限り信長ギライにはならない。本気で国中の混乱状況を収めようと思ったに違いない。

人から聞いた話だけどアフリカ人に日本の時代劇を見せたら「刀をぶらさげている民族は日本のどこに住んでる?」と聞かれたという。彼らの国では現代と原始がいまでも共存している。