1996年6月21日、沖縄県名護市の農道で下校中の女子中学3年生の15歳の少女に対し、二人の男性(柳末盛、Uとする)が 
盗難したワゴン車から降り道を尋ねるふりをして、隙を見てワゴン車に載せ拉致監禁、国頭村の路上で被害者を強姦し、 
財布から200円を窃盗。被害者の顔を石で多数殴打後、紐で絞殺。遺体をガードレール下の崖下に投げ落とした。 
二人は沖縄県内で逃走を続けたが、ワゴン車の発見のニュースをきっかけに別行動をとった。 

1996年12月 - 犯人柳末盛は九州から中国地方を転々とするが、車輌窃盗で指名手配されたことを知り、故郷の種子島で出頭。 
1997年1月1日 - 柳末盛の自供で被害者の遺体が発見される。遺体は既に白骨化していた。 
1997年1月12日 - 犯人Uが逮捕される。 
1998年3月17日 - 那覇地裁の一審判決で無期懲役の判決(求刑、死刑)。検察側は控訴。 
1999年9月30日 - 福岡高裁那覇支部の二審判決でも無期懲役の判決。裁判長は判決において「被害者は一人」である事を理由に挙げた。 
検察側は上告を断念し、判決確定。

今回は被害者の想いを占っていきます。




事件時、被害者はかなり激しく抵抗していた。何度も車から飛び降りようとしたがうまくいかなかった。


大人の男2人にかなうはずない。為す術もなく死を覚悟していた。


事件に巻き込まれたことは悔しい。思い出したくないほど、恐怖を感じている。


時間が経っても、あの時の衝撃と悲しみは癒えない。


それでも唯一よかったことは、家族の元へ帰れたことだ。


両親、特に父親に対する想いが強く、見つけてもらえた時はとても安堵している。


被害者にとって父は、とても尊敬している人物で理想の男性像といっても過言ではなかった。


そんな父が、自分のせいで弱っていったらどうしよう…と心配していた。


しかしそんなことはなかった。事件前と同じく、優しく強い父のままでいてくれていた。


悲しみはほとんど誰にも見せなかった。そのため、母に責められることもあったようだ。


大好きなままの父でいてくれる事に、被害者はとても感謝している。


そんな姿に励まされ、強い心を取り戻し、被害者は悪夢から抜け出せた様子。