映画「パラサイト 半地下の家族」などに出演した韓国の俳優イ・ソンギュンさん(48)が2013年12月27日午前、ソウル市内で遺体で発見された。地元警察によると、イさんのマネジャーが「遺書のようなものを残して家を出た」と通報していた。
イ・ソンギュンさんの違法薬物使用疑惑が報じられてから自殺するまでの2カ月間、最後の取り調べを受けるまで、捜査情報はダダ漏れだった。
そのためイ・ソンギュンさんは出頭するたびマスコミに取り囲まれ、容赦ない言葉を浴びせられた。事務所側は召喚の日時を非公開にしてほしいと要請したが、却下された。
複数回行われたイ・ソンギュンさんの体毛等の鑑定結果もすべて陰性だった。
イ・ソンギュンさんへの3回目の取り調べは19時間にも及んでいる。しかも、そこではイメージを回復しがたい情報まで飛び出した。イ・ソンギュンさんが死を選んだのはその直後だ。
ソンギュンさんは嵌められた可能性が高い。犯人の目的はお金。
何も知らないソンギュンさんに罠をしかけ、それをネタに脅していた。
1度うまくいくと、犯人は調子に乗って何度も恐喝をした。
ソンギュンさんも黙ってはいなかった。恐喝の証拠をつかみ、法的に解決しようと試みたのだ。
そんなソンギュンさんの意図に気付いた犯人は慌てて先手を打ち、有名俳優が薬物を使用していると警察やマスコミに密告した。
ソンギュンさんは今までのことをすべて警察に打ち明けたが、全く取り合って貰えなかった。
それどころか真実は捻じ曲げられ、まるで凶悪犯かのように扱われた。
家族、仕事関係者、友達も自分を見る目が変わっていった。誰も味方がいない。
まるで悪夢の中にいるような、絶望しか見えない状況。
その中で1人、静かに死を選んだ。