2004年(平成16年)2月16日(月)、当時三重県安芸郡安濃町(あげぐんあんのうちょう)の会社員であった山浦希望さん(当時20歳)が、夕方ごろ友人に「今から帰宅する」とメールを送ったのを最後に行方が分からなくなっていた。その2日後の2月18日(水)、三重県安芸郡芸濃町河内にある錫杖湖(安濃ダム)付近の峡谷から、希望さんが失踪時に乗っていた車が発見される。
しかし、中には希望さんの姿はなかった。2005年(平成17年)12月2日(金)、三重県安芸郡安芸町の山林にて希望さんの白骨遺体が発見された。死因は不明であるが、着衣の乱れや身体に損傷がないことから三重県警察署は「事件性はない」との発表をしている。



希望さんは恋人と喧嘩をしてしまった。


悲しみに暮れていたところ、その恋人から

ちゃんと仲直りしたい。謝りたい。と連絡があり、会うことにした。


出会ってからそんなに時間が経っていないけど、大切なひと。


喧嘩したことで重かった心が軽くなっていくのを感じた。


その日、希望さんは無事恋人と仲直り出来た。


ホッとしたのも束の間。彼は希望さんに相談があると言い、お金を貸してほしいと頼んできた。


希望さんは戸惑った。


もしかして、このために仲直りしたのでは…。


優しい希望さんははっきりと断ることが出来ず、その日は有耶無耶に濁して彼と別れた。


お金を無心されたことはショックだが、断ればきっと彼とはそれきりになってしまう気がする。


私はきっと断れないだろう。


そんなに手持ちもないし、家族にバレたらなんて言い訳しようか…。


考え事をしているうちに事故を起こしてしまう。


彼はお金目的で希望さんに近付き、騙そうとしていた。


希望さんが失踪、その後亡くなったことは知っているものの、疚しさ故に名乗り出ることはしなかった。