羽生が結婚を自身のSNS上で発表したのは、2023年8月4日のことだった。ただ、相手の人となりには一切触れず、結婚に関するコメントも〈この度、私、羽生結弦は入籍する運びとなりました〉という一言のみ。フィギュアスケートへの意気込みが大半を占めていた。
「その後、山口県のローカル紙『日刊新周南』の報道で、相手女性は元プロバイオリニストの末延さんと判明。2人は、2019年のアイスショー『ファンタジー・オン・アイス』で出会い、交際に発展したとされます」(スポーツ紙記者)
ところが、羽生は11月17日深夜、再び自身のSNS上で離婚を発表。〈私は、一般の方と結婚いたしました〉としたうえで、羽生と〈一般人であるお相手〉は〈誹謗中傷やストーカー行為、許可のない取材や報道〉に思い悩んできたという。2人で乗り越えようとしたものの、〈お相手と私自身を守り続けることは極めて難しく(略)離婚するという決断をいたしました〉。結婚発表から僅か105日、「相手を守るため」という離婚理由は大きな波紋を呼んだ。
〈羽生さんのカード〉
羽生さんは長年築いてきた栄光に満足していた。
それと同時に、激しいプレッシャーに呑まれそうにもなっていた。
繰り返しやってくるスランプ。アイドルかのように持て囃され、プライベートまで気を抜けない。
完璧主義の自分としては、少しのミスも許したくなかった。
自分自身に厳しすぎるあまり、心休まる時がなくなっていた。
そんなとき、ずっとそばに居て支えてくれた末延さんと、この痛みを分け合って生きていきたいと思うようになった。
1度そう思ってしまったらもう止まらない。
そうするしかない、それが正しいと思いこみ
今の苦しみから逃れるために、結婚した。
これで大丈夫。なにもかも上手くいく。
しかし事態は思い通りにはいかなかった。
ファンや家族。多方面に気を遣い、良かれと思って隠していた末延さんの素性。
人々の興味はその一点に注がれた。
これは想定外だった。
心休まる生活を求めて結婚したのに、これでは元より酷い生活だ。
相手に支えてもらうどころか、自分が全力で相手を守らなければいけなくなってしまった。
言い方は悪いが、抱える仕事が増えてしまったように感じた。
こんなはずじゃないのに!
対応が後手後手になってしまい、収束する気配はなかった。
今まで築いてきたものが全て台無しになってしまう。
誰かを気遣う余裕はなくなっていた。
自分を守ることで精一杯になってしまった。
今では落ち着きを取り戻し、結婚という責任からも解放され、前進していこうと奮闘している。