2022年1月15日午前4時50分ごろ、埼玉県白岡市彦兵衛の住宅で、この家に住む中学3年の加藤颯太さん(当時15歳)が自宅1階にあるリビングの布団の上で意識が朦朧とした状態で倒れているのを母親(当時38歳)が発見、119番通報した。颯太さんは病院へ搬送されたが、18日に死亡した。

司法解剖の結果、颯太さんの死因は頭に強い衝撃を受けたことによる急性硬膜下血腫と判明。ほかに顔や腕、足などにも外傷があり、あばらや腕も骨折していたことなどから、傷害致死容疑で捜査1課、少年捜査課、久喜署による合同捜査を開始した。母親によると、颯太さんは数日前にけがをして帰宅したが、颯太さんが病院に行くのを拒んだという。

颯太さんはきょうだい7人と母親、その交際相手の40代男性と同居。2017年に蓮田市から転居してきた。周囲との交流はほとんどなかったが、颯太さんら年長のきょうだいが幼い子の面倒をみる姿が目撃されていた。近所の女性によると「下の子を抱っこしたり、家の前で自転車に乗ったりして遊んでいた。仲の良い家族という印象」だったという。

一方で颯太さんやその他のきょうだいは転居前から学校にあまり通っておらず、自治体などが見守りをしていた。蓮田市にいたころの近隣住民は「子どもたちが平日の昼間からいるので近所でも話題だった」と振り返る。



颯太さんは寂しかった。


学校にも行けず、友達とも離れ、大好きなお母さんは自分を見てくれない。


自分の存在って、なんなんだろう。


家族は多くても、心は孤独だった。


犯人は親族。犯人にとって家族は仲良くするもの、それが信念だった。


颯太さんは成長するにつれて、孤独感が増していった。この家庭環境はおかしいということにも気付いていた。


学校に行きたい、外の世界を知りたい。子供にとって当然の願いを、犯人は良く思わなかった。

颯太さんがその願いを口にすることを、ワガママや反抗だと感じていた。


それでも颯太さんは諦めなかった。


何度も犯人と対立し、暴力でねじ伏せられることも多くなった。


口で言っても分かってもらえない。颯太さんも懸命に抵抗したが力では適わなかった。


返り討ちにあい、致命傷を負った。


犯人は

颯太さんが亡くなったことは残念だが、これで反抗する子供がいなくなり家庭円満になったと安堵している。