2009年10月7日午後7時20分ごろ、秋田県雄勝郡羽後町足田、地方公務員尾久(おぎゅう)雅昭さん(当時55歳)の三男で、湯沢南中学校3年の尾久賢治さん(当時15歳)が、自宅を出たまま行方不明になった。

この日、賢治さんは自分で購入した靴のデザインを両親にとがめられたことがきっかけとなり、徒歩で家を飛び出した。母親によると、この時賢治さんは泣きじゃくっていたという。また夕食前に失踪したため、空腹の状態だったと思われる。財布は自宅に置いたままで、所持金や所持品はなかった。携帯電話は元々持っていなかった。



賢治さんはもともと家族に不満があった。


表面的には円満な家庭に見えていても、中身はまるで正反対。家族の誰にも心を許せてはいなかった。


反抗期や思春期ゆえに、全てが歪んで見えていたのかもしれない。今ならそう思えても、当時はどうしても我慢できなかった。


家出をしたのは突発的だったが、1度家を出てしまうともう帰る気にはなれなかった。


とにかく1人でどこまで行けるか試してみよう。


ダメならまたその時考えればいい。


行き当たりばったりで行動してみると、意外と上手くいってしまった。


家から遠く離れた場所で、今も元気に過ごしている。


多少犯罪にも手を出したが、賢治さんなりに懸命に生きている。


家族のもとに帰る、ということも何度か考えたものの

家庭内の確執や今後のことを思うと、憂鬱になってしまう。


あの頃は幼く、家出することでしか解決できなかった。正解が分からなかった。


大人になった今も、家族と対峙し解決するつもりはない。