行方不明になった女児の下村まなみちゃん(当時10歳)は、愛知県の常滑市立常滑西小学校に通う5年生で、学校行事の野外授業で同キャンプ場を訪れていました。

 

この野外授業には、同小学校5年生の児童85名と校長、教員らおよそ100名が参加しています。


キャンプ場で最後にまなみさんを目撃したのは、同校の校長である。午前8時を回る少し前、まなみちゃんら4人は遊歩道にある林道のカーブに立っていた校長の前を通過。校長の証言によると、このとき彼女は、ほかの女の子たちから随分と遅れて歩いていたという。その姿を見て心配になった校長は、しばらくしてグループの後を追う。その直後、引き返してきた女の子たちから、まなみちゃんが行方不明になったことを知らされたのである。その間、わずか10分。




まなみちゃんはキャンプに行きたくなかった。


家族と離れるのはものすごく不安だし、意地悪な同級生もいる。


それでもせっかく行くんだから楽しもう。そう思って気持ちを立て直した。


しかし不安は的中し、同級生にからかわれたり意地悪された。


先生に言うと、告げ口と言われまたからかわれる悪循環だった。


それどころか、今度はバレないようにこっそり意地悪されたりした。


いつもなら家に帰れば安息できる。悲しかった出来事も家族に会えば癒され、忘れられる。


でも今はそれが出来ない。


周りから見れば他愛ない子どものやりとりに見えるかもしれないけれど、まなみちゃんにとっては重く暗いものだった。


今回の件も、子どもたちのちょっとした出来心だった。


少し困らせてやろうと、まなみちゃんに間違った道を教えてみた。


素直なまなちゃんはそれを信じ、従った。


そこで事故が起きてしまった。


帰りたいのに帰れない。お母さんに会いたい。まなみちゃんは不安でいっぱいになりながら彷徨った。


生存の可能性は低い。